7〜9月の新作映画を勝手にランキング
7〜9月に観た新作映画の個人的Top10をご紹介します。
『はちどり』『SKIN/スキン』『コリーニ事件』は7月になってから鑑賞できたので、今回のランキングの対象にしています。
また、『フェアウェル』『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』をオンライン試写会で鑑賞しましたが日本公開は10月なので、迷った結果、次回の10〜12月のランキングの対象としたいと思います。
- 7〜9月の新作映画を勝手にランキング
- Top10
- 1.Honey Boy『ハニーボーイ』
- 2.House of Hummingbird『はちどり』
- 3.Minding the Gap『行き止まりの世界に生まれて』
- 4.Booksmart『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』
- 5.Onward『2分の1の魔法』
- 6.Theatre: A Love Story『劇場』
- 7.The Invisible Man『透明人間』
- 8.The Gangster, the Cop, the Devil『悪人伝』
- 9.I'm Thinking of Ending Things『もう終わりにしよう。』
- 10.Waves『WAVES/ウェイブス』
- 特別賞.Hamilton『ハミルトン』
- 試写会で観た作品
- その他観た作品など、まとめ
- Top10
Top10
1.Honey Boy『ハニーボーイ』
どうしてか、心にグッときた一本。
この作品は、シャイア・ラブーフの半自伝的映画で、このハニーボーイは彼の子供時代のニックネームだそう。
そこからもわかるように、パーソナルな色の強い作品ではあるので、はまるはまらないはあると思いますが、個人的には好きな一本。
監督のアルマ・ハレルの演出に感心したと同時に、ルーカス・ヘッジズ、ノア・ジュープの演技に感動。
特に、少年時代の主人公を演じたノア・ジュープが素晴らしい。彼の演技に完全に心を持っていかれました。
今回、一位作品は結構迷いましたが、演技の素晴らしさと、このパーソナルな作品に敬意を込めて、この作品を一位にしました。
2.House of Hummingbird『はちどり』
6月公開でしたが、7月にようやく観ることができた一本。
ものすごく素晴らしかった...。
90年代の韓国を背景に、ある少女の物語。時代性と彼女の成長物語が美しくも切なくブレンドしており、本当に素敵な作品でした。
14歳の少女の物語は、監督の真摯な姿勢が反映されており、非常にリアル。それを映し出すカメラワークやストーリーがとても繊細で、見事に心にヒット...。
ワンシーンワンシーンが非常に印象的で、技術的にも素晴らしい作品でした。
「世の中は不合理にあふれている。それでも世界は不思議で美しい。」この言葉が頭から離れない...。これを普段から感じている人は、もっとこの作品に思い入れができる、そんな作品かもしれません。
変わるゆく時代の中で、主人公がどう生きるのか。その姿は揺れ動きながらも逞しかったです。
3.Minding the Gap『行き止まりの世界に生まれて』
第91回アカデミー長編ドキュメンタリー賞候補作品の一つ。
何だろう。激しく心を揺さぶられました。
家庭から逃げるようにスケートボードに没頭する青年たち。彼らも必ず大人になる時がやってくるわけで、その時の彼らの一言一言がものすごく胸に刺さって...。
彼らを通してちらつく、アメリカ特有の問題。人種、格差、家庭問題...。しかし同時にその問題は、普遍的なものでもあると僕は感じたんですよね。
もちろん彼ら彼女らと、僕の境遇も全く違うし、それこそ住んでいる国も違うのだけど、ところどころ自分と重ねながら全編鑑賞しました。
彼らが抱く単なる怒りだけで処理できない愛情や憎しみ、後悔、戸惑い。そしてそれも人によって捉え方、生かし方も変わってくる。そんな彼らの歩む道に涙が出てしまいました。
一度は必ず観て欲しいドキュメンタリー映画です。
4.Booksmart『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』
新たな青春映画の傑作だと個人的に思います。
まずキャラクターが全員たっていて、非常に愛らしい。最初の方はなんかなぁと思っていたキャラクターも、最後にはあらびっくり、すごく愛おしくて好きになってしまう。キャラクター造形や全体的な会話のテンポなども含め、脚本の素晴らしさは特筆すべきだと思います。
その登場人物たちに命を吹き込むキャスト陣も皆素晴らしい。本当に皆良い。
特に主人公の二人を演じたビーニー・フェルドスタインやケイトリン・ディーバー。彼女たちのコメディセンス、間の取り方、そして激しい中にも細やかな心の動きを表している点が素晴らしいと感じました。
これが映画監督デビューというオリヴィア・ワイルド。彼女の女優として以外の才能も発見できた良い機会でした。彼女の演出力に拍手!
5.Onward『2分の1の魔法』
ピクサーの新作。
正直にいうと、序盤はピクサー映画にしてはちょっとごちゃっとしている印象がして、個人的には不安になってました。ただこれが後から効いてくるからピクサーは侮れない。伏線が回収されていくのは観ていて心地よかったです。
そして、ストーリーの着地点も他じゃ思いつかないようなピクサーらしい視点で素晴らしい。自分に兄弟がいるのもあって、すごく泣いてしまいました。キャラクターも立っていて良き。
最初の部分の観せ方にもっとスマートさがあればな...というのをはじめ、ピクサーだからこそ引っかかる部分は何点かありましたが、それを考慮しても、完成度の高い作品だったと思います。
ピクサーですが、配信になってしまったけど、今年は『ソウルフル・ワールド』もありますね!楽しみ!
6.Theatre: A Love Story『劇場』
芸人としても小説家としても人気のある又吉直樹の作品を原作とした一本。行定勲さんの演出にも唸る一本でした。
人によっては共感するところは少なかったかもしれません。基本的にそういう作りでもない気がするので。でも理解はできるんですよね...。間違いなく、人間をしっかり観察しているからできることなのでしょう。人を選ぶ作品かもしれませんが、本当に泣けて楽しめる作品です。
もちろん演技も見所の一つで、山崎賢人さん、松岡茉優さんの演技を観るだけでも一見の価値があるように感じました。
語彙力ないのでこれ以上説明できませんが、演技も脚本も演出も優れた2020年を代表する邦画の一本と言えると思います。
7.The Invisible Man『透明人間』
8.The Gangster, the Cop, the Devil『悪人伝』
9.I'm Thinking of Ending Things『もう終わりにしよう。』
10.Waves『WAVES/ウェイブス』
特別賞.Hamilton『ハミルトン』
試写会で観た作品
『フェアウェル』『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
どちらも素晴らしい作品でした。詳しくはTwitterなどを参考にしてください。10-12月のランキングの対象にする予定です。
その他観た作品など、まとめ
その他、好きな作品は、『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』『SKIN/スキン』『カセットテープ・ダイアリーズ』『オールド・ガード』『カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇』『アルプススタンドのはしの方』『映画ドラえもん のび太の新恐竜』『オフィシャル・シークレット』『mid90s ミッドナインティーズ』『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』『エノーラ・ホームズの事件簿』あたり。
こう観るとこの3ヶ月は結構映画観れたなぁと。楽しかった...。
他にも『チア・アップ!』『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』『アンチグラビティ』『グッド・ワイフ』『アトラクション -侵略-』『ライド・ライク・ア・ガール』『リトル・ジョー』『スパイ in デンジャー』『今日から俺は‼︎ 劇場版』『ディック・ロングはなぜ死んだのか?『ジョーンの秘密』『コリーニ事件』『プロジェクト・パワー』『ファヒム パリが見た奇跡』『グッバイ、リチャード!』『幸せへのまわり道』『ファナティック ハリウッドの狂愛者』『スペシャルズ! ~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~』『悪魔はいつもそこに』『ミッドウェイ』『TENET テネット』『アダムス・ファミリー』『マティアス&マキシム』などを鑑賞しました。
特に話題となった『TENET テネット』。個人的には苦手な作品でしたが、こうやって公開に踏み切ってくださったことには感謝ですね!ありがとうございます。
好きな作品も苦手な作品もできた3ヶ月でしたが、映画ってやっぱり良いなとつくづく思います。
ではまた次回!!
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2020年4〜6月の個人的Top10はこちら↓↓↓