第94回アカデミー賞受賞予想
皆様、こんにちは!
第94回アカデミー賞受賞予想!!
今回も全部門を予想!
いつも通り文章力のない雑なメモ書き付きです(笑)
作品賞
もし前哨戦通りにいけば『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が受賞するでしょう。昨年の『ノマドランド』に続き、批評家好みの作品が受賞を果たしそうです。ただしもし脚色賞と撮影賞を逃した場合、監督賞と作品賞の2部門のみの受賞というのはやや違和感、というのが引っかかりますが...。また監督の失言問題がどう影響するかは未知です...。
対抗は当初『ベルファスト』と言われていましたが、実際には『コーダ あいのうた』の方が受賞可能性が高いでしょう。何と言っても製作者組合賞(PGA)と、俳優組合賞(SAG)のアンサンブル賞を受賞していることが大きな追い風となっています。また誰もが感動し、嫌いになる人が少ないだろう作風も強い要素の一つです。ただ監督・編集賞の候補漏れをして作品賞を受賞した例というのは非常に珍しく、なんとなく同じくPGA・SAGを制し作品賞は逃した『リトル・ミス・サンシャイン』と同じ匂いを感じます。
監督賞
- ケネス・ブラナー『ベルファスト』
- 濱口竜介『ドライブ・マイ・カー』
- ポール・トーマス・アンダーソン『リコリス・ピザ』
- ジェーン・カンピオン『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
- スティーヴン・スピルバーグ『ウエスト・サイド・ストーリー』
この部門は完全にジェーン・カンピオンの独走状態。失言などの問題が影響しなければ、90%の確率でジェーン・カンピオンが受賞を果たすと思われます。対抗のドゥニ・ヴィルヌーヴは候補入りすらされていないので...。
主演女優賞
- ジェシカ・チャステイン『タミー・フェイの瞳』
- オリヴィア・コールマン『ロスト・ドーター』
- ペネロペ・クルス『Parallel Mothers』
- 二コール・キッドマン『愛すべき夫妻の秘密』
- クリステン・スチュワート『スペンサー ダイアナの決意』
演技賞のうち最も混戦なのがこの主演女優賞です。賞レース前はクリステン・スチュワートの受賞を信じる人が多かったのですが、まさかのSAG落ち。ゴールデングローブ賞はなんと二コール・キッドマンがとり、今度は彼女がフロントランナーなのではという声が続出。こんな感じでフロントランナーが全く読めない賞レース展開が続いていました。
しかしながら俳優組合賞(SAG)とCritics' Choiceをジェシカ・チャステインが受賞してからなんとなく流れが見えてきた気がします。ジェシカ・チャステインはこれが3度目のノミネーション。そろそろ受賞してもおかしくない頃であり、今回こそオスカーを手にしそうです。
主演男優賞
- ハビエル・バルデム『愛すべき夫妻の秘密』
- ベネディクト・カンバーバッチ『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
- アンドリュー・ガーフィールド『tick, tick... BOOM!:チック、チック...ブーン!』
- ウィル・スミス『ドリームプラン』
- デンゼル・ワシントン『マクベス』
賞レース前半はベネディクト・カンバーバッチの独走状態、後半はウィル・スミスが圧倒的な追い上げを見せる、主演男優賞は今シーズンそういった賞レース展開でした。
ではオスカーを手するのは誰か。おそらくウィル・スミスかなと思われます。長年スターとして活躍していた彼がついにオスカーを手にする時。去年のチャドウィック・ボーズマンは英国アカデミー賞(BAFTA)でアンソニー・ホプキンスに敗れてしまいオスカーにも届きませんでしたが、今回ウィル・スミスはBAFTAを含めた重要な4つの賞を全て受賞。オスカーもこのまま受賞しそうです。
助演女優賞
- ジェシー・バックリー『ロスト・ドーター』
- アリアナ・デボーズ『ウエスト・サイド・ストーリー』
- ジュディ・デンチ『ベルファスト』
- キルスティン・ダンスト『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
- アーンジャニュー・エリス『ドリームプラン』
この部門はアリアナ・デボーズが受賞するでしょう。対抗だと思われていたカトリーナ・バルフは候補漏れをしてしまったので...。
『ウエスト・サイド・ストーリー』を観た方ならわかると思うのですが、このアリアナ・デボーズのアニータ、本当に素晴らしんですよね。演技もパフォーマンスも、ものすごい迫力で目が釘付けになってしまいました。60年代にもリタ・モレノがアニータ役でオスカーを受賞しているので、それに続く形で受賞すれば非常に感慨深いものになると思います。
助演男優賞
批評家系の賞では圧倒的にコディ・スミット=マクフィーが独占。どちらかといえば大衆寄りのゴールデングローブ賞でもコディ・スミット=マクフィーが受賞し、オスカーも...と思われたとき、待ったをかけたのがトロイ・コッツァーです。
『コーダ あいのうた』で最も観客のハートを揺さぶったのがトロイ・コッツァー演じる父親で、それを証明するようにゴールデングローブ以外の重要賞を次々と制覇。作品人気に火がついていることもあり、オスカーも彼が受賞しそうです。今回夫婦役で共演したマーリー・マトリンに続く聾唖者の受賞になるのでしょうか。
脚本賞
この部門は『リコリス・ピザ』と『ベルファスト』の一騎打ちと言われています。私としては『リコリス・ピザ』のポール・トーマス・アンダーソンにとってほしいと思っていますが、作品にアジア人のステレオタイプ的描写があるらしく、そこが大きなマイナスポイントになるかもしれません。
特に脚本家組合賞(WGA)では『ドント・ルック・アップ』が脚本賞を受賞。『ベルファスト』は対象外のため仕方ないのですが、『リコリス・ピザ』が敗れたのはやや衝撃の結果であり、想像以上に票が割れているのかもしれません。ということでゴールデングローブでも脚本賞を受賞した『ベルファスト』を予想します。
脚色賞
この部門も一騎打ちで、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』と『コーダ あいのうた』のどちらかになると思われます。
当初は『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が圧倒的に強かったのですが、ここにきて『コーダ あいのうた』の作品人気が急上昇。作品賞は難しいとしても脚色賞に票が集まることもあるのではと思い、『コーダ あいのうた』を予想しました。去年の『ファーザー』が『ノマドランド』を脚色賞で敗ったときのような流れになるような気がします。まぁ『パワー・オブ・ザ・ドッグ』もかなり強いのも事実ですが。
撮影賞
- Dune『DUNE/デューン 砂の惑星』
- Nightmare Alley『ナイトメア・アリー』
- The Power of the Dog『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
- The Tragedy of Macbeth『マクベス』
- West Side Story『ウエスト・サイド・ストーリー』
この部門はおそらく『パワー・オブ・ザ・ドッグ』vs『DUNE/デューン 砂の惑星』となると思われます。本当は『パワー・オブ・ザ・ドッグ』にもとってほしいとも思っていますが、撮影監督組合賞を受賞した『DUNE/デューン 砂の惑星』を予想しました。
編集賞
編集賞は今年一番予想が難しい部門。編集の組合賞では『ドリームプラン』が受賞。その他英国アカデミー賞やCritics' Choiceなどの重要賞では、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』や『ウエスト・サイド・ストーリー』などオスカーではノミネートされていない作品が受賞。ということが何がきてもおかしくないのですが、SF大作である『DUNE/デューン 砂の惑星』をとりあえず予想。
美術賞
- Dune『DUNE/デューン 砂の惑星』
- Nightmare Alley『ナイトメア・アリー』
- The Power of the Dog『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
- The Tragedy of Macbeth『マクベス』
- West Side Story『ウエスト・サイド・ストーリー』
こちらもSF超大作が強い部門ですので、『DUNE/デューン 砂の惑星』を予想。対抗は『ナイトメア・アリー』。もし『ナイトメア・アリー』が何か受賞するとしたらこの賞でしょう。そうでないと無冠になりそうな気配。
衣装デザイン賞
- Cruella『クルエラ』
- Cyrano『シラノ』
- Dune『DUNE/デューン 砂の惑星』
- Nightmare Alley『ナイトメア・アリー』
- West Side Story『ウエスト・サイド・ストーリー』
この部門は『クルエラ』が非常に強いです。何と言っても「衣装」が一つのテーマになっている作品なので...。
メイクアップ&ヘアスタイリング賞
メイクアップ&ヘアスタイリングの組合賞では『クルエラ』『星の王子 ニューヨークへ行く2』が受賞。しかしそのあとの大きな賞では『タミー・フェイの瞳』が一歩リードという感じ。主演女優賞とメイクアップ&ヘアスタイリング賞のダブル受賞はよくあるみたい。
音響賞
- Belfast『ベルファスト』
- Dune『DUNE/デューン 砂の惑星』
- No Time to Die『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』
- The Power of the Dog『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
- West Side Story『ウエスト・サイド・ストーリー』
『DUNE/デューン 砂の惑星』を予想。この部門は編集賞とペアで受賞することが多い。
視覚効果賞
『DUNE/デューン 砂の惑星』しかないのでは...。とても予想がしやすい部門。
作曲賞
ハンス・ジマーの2度目の受賞を予想ということで、『DUNE/デューン 砂の惑星』。『スペンサー ダイアナの決意』との合わせ技で、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のジョニー・グリーンウッドも有力か。
歌曲賞
ビリー・アイリッシュが大きくリード。今までもサム・スミス、アデルと、007シリーズの主題歌はオスカーを受賞しているので。『ミラベルと魔法だらけの家』は"We Don't Talk About Bruno"の人気にどれだけ乗れるか。ビヨンセも逆転を狙う。
長編アニメーション賞
- Encanto『ミラベルと魔法だらけの家』
- Flee『FLEE フリー』
- Luca『あの夏のルカ』
- The Mitchells vs. the Machines『ミッチェル家とマシンの反乱』
- Raya and the Last Dragon『ラーヤと龍の王国』
ディズニーかピクサー。それでいうと今年はディズニーの『ミラベルと魔法だらけの家』が有力。対抗は批評家大絶賛の『ミッチェル家とマシンの反乱』か。
長編ドキュメンタリー賞
- Ascension
- Attica
- Flee『FLEE フリー』
- Summer of Soul (…Or, When the Revolution Could Not Be Televised)『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』
- Writing with Fire『燃え上がる記者たち』
『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』が圧倒的。おそらく順調に受賞を勝ち取りそうです。『FLEE フリー』の可能性はややあり。
国際長編映画賞
『ドライブ・マイ・カー』でしょう。作品・監督・脚色にノミネートされた作品に逆らうのは難しいので。今までのオスカーなら『わたしは最悪。』のような作品が強かったはず。『わたしは最悪。』は脚本賞ノミネートされているので、対抗となりうるでしょう。
短編映画賞
- Ala Kachuu - Take and Run
- The Dress
- The Long Goodbye
- On My Mind
- Please Hold
短編アニメーション賞
- Affairs of the Art
- Bestia
- BoxBallet『ボクシングバレー』
- Robin Robin『ことりのロビン』
- The Windshield Wiper
短編ドキュメンタリー賞
まとめ
いかがでしょうか。
今年は作品賞から難しいですよね...。
皆さんもぜひ予想して、作品を観て、臨みましょう!
第94回アカデミー賞授賞式は現地の3/27、日本時間の3/28に行われます。