青い無人島の映画館

アカデミー賞を中心に映画を語っています。映画に興味のある方、アカデミー賞に興味のある方、ぜひ足を運んで頂けると幸いです。

2020年4〜6月に観た旧作映画

4〜6月にみた旧作映画を勝手にランキング

今回は4〜6月に観た旧作を(面白かった→合わなかった)順に紹介します。

この三ヶ月間も家で旧作をいくつか鑑賞しました。その数は大体80本弱かな(忘れた)。まぁ1日一本観れたら良いかなという程度の頻度ですね。

そのうち、再鑑賞したものを除いたもの、つまり初めて鑑賞した映画を勝手にランキング形式で紹介します。

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ランキング

1.Tora-san's Dream-Come-True『男はつらいよ 寅次郎夢枕』

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男はつらいよのシリーズ。恥ずかしいことにまだ全ては観てません。ちなみに個人的ベストは『夕焼け小焼け』です。そしてもちろんこの作品も最高でした。

なんていうかな、喜怒哀楽が全て詰まっている感じ。「たいていの映画がそうだろ」って言われてしまえばそうかもだけど、こんなに笑って泣いて心がキュッとなってでもやっぱり笑って、、、。

個人的に、こんなに感情揺さぶられるシリーズはそう多くないと思います。

2.16 Blocks『16ブロック』

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実はまだ観てませんでした(汗)。というわけで、初鑑賞です!

面白かったです。大大大好きといわけではないけど、分かりやすいストーリーながら、細かい演出と意外とディープな味わいが好みでした。 

ブルース・ウィリスが良い。初期のダイ・ハードなどの頃と比べると、やっぱり年老いた感じはあるものの、それがまた味を出していて。もちろん、動きの良さも健全。素晴らしい。

3.The Hurricane Heist『ワイルド・ストーム』 

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日本では去年の1月に公開された作品だそうで。テレビでやっていたのを初鑑賞です。全体的には、うーん...という感じ。

本当に何も知らなかったのでパニック映画かなと思ったのですが、これはアクション・スリラーが多い映画ですね。アクションシーンも派手というより泥臭さがあって、楽しいシーンもありました。

ただ全体的にはあまり乗れず、一線をうまく超えられなかったアクションという印象でした。

4.Liberty Stands Still『スナイパー』

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この映画は結構深そうなテーマを伴っていて、その点についてはよかったですが、全体を通して一貫性のない作りがやや気にかかりました。(もちろん首尾一貫な作品作りが絶対ではないかもですが...)

あとは緊張感が大事な映画でもあるので、その緊張感が持続してなかったのは個人的にのれなかった原因の1つかもしれません。

演技は良かったです。

 

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2020年4-6月の新作についてはこちら↓↓↓

aoimujintoblueisland.hatenablog.com

 

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アカデミー賞有力作品についてPart1 (Part2,3もあるのでぜひ)↓

 

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2020年4〜6月に観た新作映画 Top10

4〜6月の新作映画を勝手にランキング

4〜6月に観た新作映画の個人的Top10をご紹介します。

とは言ってもしばらく映画館が開いていなかったですので、配信映画もやや多めなランキングになっています。

『はちどり』『SKIN/スキン』は7月になってから鑑賞できたので、7-9月のランキングの対象にする予定です。

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Top10

1.Luce『ルース・エドガー』

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今、観て欲しい映画という意味合いも込めて1位に。もちろん単純に作品としても素晴らしいです。

それぞれの決めつけや押し付けの理想が、非常に秀逸に浮き彫りになる演出。
決して、悪役やあからさまな差別が出てくるわけではないけれど、それぞれが型にはめ、はめられ崩れて行く姿は今の我々が考えなければいけないものなのかもしれないです。

しかしながらこの映画、シリアスなテーマを扱いつつも娯楽も高いのが特徴。
非常にスリリングで、おもわず身を乗り出すシーンも多数。

演技がまた良いのです。ナオミ・ワッツオクタヴィア・スペンサーはもちろんのこと、ケルヴィン・ハリソン・Jr.が良き。
特にラストは、この作品を物語っていると言える表情を見せてくれます。
彼は7月公開の『WAVES ウェイブス』にも出ているので、楽しみです。

決して何か明白な答えを示すような映画ではないですが、だからこそ観て考えて欲しい一本。

2.The Half of It『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』

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Netflixで鑑賞しました。想像以上に良かった!

アリス・ウー監督、天才かも。若干前の『素顔の私を見つめて…』でも高評価得ていたので楽しみにしていたのだけど、ここまでとは。
おそらくご自身の体験もかなり多く反映されているんだろうな。

作中、序盤に『カサブランカ』を観ているシーンが出てくるのが印象的。
途中他の映画をエリーとポールが観ながら話すシーン。これが後に素敵な形で活かされるのだから侮れない。

シーン一つ一つがすごくスッキリしているんだけど、どこか美しく大きな意味を持っているのがすごく素晴らしかったです。

俳優陣も皆素敵。
ほとんど存じ上げない方々なんだけど、観ていくうちに彼女たちのキャラクターにグッと引き込まれるほど魅力的でした。

3.Little Women『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』 

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第92回アカデミー作品賞候補、これでようやくコンプリートです!そしてこの作品も非常に面白かった!

今までもたくさん若草物語に触れる機会はあったのだけど、この映画にはいくつかの新たな解釈や、現代的な視点が加えられて見応えがありました。

まず、フローレンス・ピュー演じるエイミー。彼女は他の若草物語の中でも結構嫌われているキャラクターですが、今回はいかにして彼女がそうなったのか、そういう選択をしたのかなども描かれており、非常に新鮮でした。

またジョーの行き方を軸に置き、現代的な考え方を提示する一方でそれを押し付けない描き方も好印象でした。
基本的には4姉妹のすべての価値観を否定することなく、「価値観の多様性」を描いたことは非常にスマートな印象でした。

ラストですが、あれはおそらくいくつかの解釈ができると思います。僕はジョーが揺れ動きながらも意志を貫くのかなと思っているので、ラストシーンは「小説の中身」だと解釈しました。

4.Da 5 Bloods『ザ・ファイブ・ブラッズ』

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Netflixで視聴。最初から最後まで、しっかりとスパイク・リーの味がする傑作でした。

序盤から実際の映像をじっくりみせ、ある意味この映画で言いたいことを宣言。その後も時系列などを複雑にしながら、そのテーマに光を当てて続けています。

この映画で僕の心に響いたのは、差別の複雑性をあぶり出していたこと。
黒人、白人、ベトナム人などを対等な目線で描きながらもその苦悩の違いを忘れず、さらに踏み込んでそれぞれのコミュニティでの実態も明かす演出。

立場によって加害者であり被害者でもあるという、差別の根底にある複雑さをここまで描いている映画というのは珍しいのではないでしょうか。
これを観て、複雑だからと諦めるか、それに立ち向かうかは、我々はこれを機に考えるべきかもしれません。

演技陣ももちろん大健闘。
やっぱりデルロイ・リンドーがすごく良かったなぁ...。後半にかけるに連れずっと不安定だったものがいよいよ崩れていくあたりの表現も素晴らしかった。『サイダーハウス・ルール』に続き良い演技を拝見できました。

5.Pain and Glory『ペイン・アンド・グローリー』

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ペドロ・アルモドバル監督は僕が信頼している監督さんの一人で、 『ボルベール〈帰郷〉』なんかは個人的に思い出深い一本。
今回は彼の作品の中でも、最もパーソナルな香りがする一本。それもそのはず、監督自身の半自伝的な作品なのだから。

幼少期の思い出、母との関係、切ない恋...
これらは文字面だけで見ると非常によく語られるテーマではあるけれど、それぞれに監督自身の思いが混ぜられ輝く点となり、それが線となってすっと心に入ってきます。

アントニオ・バンデラスペドロ・アルモドバル監督作品で初ノミネートに輝いたのは本当に感慨深いですね。
本当に今まで以上に繊細で素晴らしい演技を披露していて、本当に感動しました。

ペネロペ・クルスも本当にはまっていて、いつものように自然との親和性が非常に高い実力派だなと感じました。

6.Wild Rose『ワイルド・ローズ』

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ジェシー・バックリー、今後要注目。いや僕が言わなくても皆注目しているだろうけども...笑

夢を追うことって美しくて素晴らしくて、だけど苦くて辛くて。
そこにそれぞれの事情も関わってくるのだから、またその中でもがいてもがいて。それなのに諦めきれない。彼女の場合はシングルマザーである点が一つの葛藤を生み出していました。
とてもリアル。

そんな複雑な感情がひしひしと伝わってきて、目頭が...。もちろん僕はシングルマザーの大変さを実感しているわけではないので、想像に限られたものですが。

そしてその主人公を演じたのが、ジェシー・バックリー。演技はもちろんのこと、歌声もすごく良い。

単純に上手いだけでなく、この映画を象徴するような表情と歌声。素晴らしかった。

次はチャーリー・カウフマンの『I'm Thinking of Ending Things』に出演するらしいので、楽しみですね!

7.Honeyland『ハニーランド 永遠の谷』

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北マケドニアドキュメンタリー映画です。第92回アカデミー賞で国際長編映画賞と長編ドキュメンタリー賞に同時ノミネートされた作品。

やっぱりドキュメンタリーをみると、自分が普段触れることのない世界を垣間見れるというか、それだけでも「観てよかったなぁ〜」って思えます。
もちろんその初めて知る世界を通じて、その生き方や社会の課題を自分ごととして考えてみる機会にもなるので、ドキュメンタリー映画の楽しみ方は非常に幅広いと思います。

この作品は、ある養蜂家の方のドキュメンタリー。

感じた印象は、現実は小説より奇(?)なり。と言っても不思議というよりかは、あまりにもドラマチックすぎて、ちょっと衝撃でした。

本当に語彙力なくて表現しづらいけど、観終わって観てよかったと純粋に思えた一本でした。

普段ドキュメンタリー観ない人でもおすすめするかも。

8.The Willoughbys 『ウィロビー家の子どもたち』

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Netflixにて鑑賞。

アニメーション作品で、結構どぎつい作品。 

正直両親にはイライラしすぎて、ぎゅっと手を握りしめる部分もあったけど、全体を通して描かれるテーマというのは、明るめ。

ストーリーもかなり観やすく進む部分もあり、きついけど楽しく観れたっていうのが最終的な印象。
おそらく喜怒哀楽がしっかりと画面にくっきりと浮かび上がっているからかも。

映像に関しても非常に不思議な感じが漂っていて、それを眺めているだけでも個人的には楽しかったです。
アニメーションのテイストが、この作品・このテーマをうまく紡いでいるのも好印象。

ぜひお家で一度でも良いから観て欲しいです。
ちょっとだけ心の準備をするのを忘れずに。

9.Harriet『ハリエット』

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奴隷解放運動家であるハリエット・タブマンの物語。

一言でいうと、力強い、そんな作品。

「素晴らしいが型にはまっていて驚きは少ない」と言う評価もよくわかるんだけど、改めてこの歴史を知ると、やっぱり衝撃的な作品でした。

歴史の重要な部分、そして今後も忘れてはいけない歴史、それを非常に丁寧に描いていて一見する価値の高い作品だと感じました。

ハリエットを演じた、シンシア・エリヴォが素晴らしい。
迫真の演技をみせていて、本当に引き込まれました。EGOTの一員になるのもすぐかもしれないですね!今後も楽しみです。

音楽がまた良い。
オスカーにもノミネートされた『Stand Up』。頭にすごい残る...。歌声も力強い。

授賞式でのパフォーマンスにも心うたれました。

10.Good Boys『グッド・ボーイズ』

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まぁかなりお下品なネタが多めの作品ではあるけど、それだけでは終わらない素晴らしさを感じた映画でした。 

そもそも子供がメインキャラクターとして出ているにもかかわらず、かなり大人のジョークの連続。
おばかコメディの面も強いけど、意外とハートフルで素敵な脚本には拍手を送りたくなりました。

そしてキャスト陣も大貢献。
特に今大注目のジェイコブ・トレンブレイをはじめとして、ブラディ・ヌーン、キース・L・ウィリアムスら皆非常に素晴らしい演技。
彼らの演技が、単にお下品なコメディで終わらせなかったと言っても良いかも。

子供と観に行ける映画ではないけど、大人が笑ってほっこりするには良い作品だと感じました。

 

その他観た作品など、まとめ 

ソニック・ザ・ムービー』『デッド・ドント・ダイ』『ANNA/アナ』『ラブバード』『泣きたい私は猫をかぶる』『お名前はアドルフ?』『その手に触れるまで』『タイラー・レイク -命の奪還-』などなど素敵な作品、独特な作品に出会えました。

他にも、『ドクター・ドリトル』『エジソンズ・ゲーム』『ランボー ラスト・ブラッド』『ポップスター』、そして実写版わんわん物語も鑑賞。

やっぱり映画って楽しい!!好きな作品も苦手な作品も、どっちだって映画を観るって体験だけで個人的には楽しめてしまいます。

ではまた次回!!

 

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2020年1〜3月の個人的Top10はこちら↓↓↓

aoimujintoblueisland.hatenablog.com

 

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第93回アカデミー賞 ノミネート予想第四弾(7/5)

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第93回アカデミー賞ノミネート予想

アカデミー賞ノミネート予想第四弾です。

今回は作品賞主題歌賞(三曲だけ)を予想していきます。

 

In the Heights、Blondeの公開日が2021年に変更になりましたので、ランキングから外しました。

作品賞ノミネート予想

作品賞ノミネートランキング

矢印などは前回との比較。

前回の記事はこちら↓↓↓

aoimujintoblueisland.hatenablog.com

  1. Mank -
  2. The Trial of the Chicago 7 
  3. Da 5 Bloods 
  4. Dune -
  5. Hillbilly Elegy 
  6. The French Dispatch 
  7. Tenet 
  8. Nomadland 
  9. News of the World -
  10. West Side Story 
  11. Minari 
  12. The Last Duel -
  13. Soul 
  14. Ammonite -
  15. Next Goal Wins 
  16. Stillwater 
  17. On the Rocks 
  18. Red, White, and Water 
  19. C'mon C'mon NEW
  20. I'm Thinking of Ending Things NEW

? Nightmare Alley

2021年へ In the Heights
2021年へ Blonde

 

いくつかの作品をPick up!

より詳しい紹介は大体ここにあるよ↓↓↓

aoimujintoblueisland.hatenablog.com

3.Da 5 Bloods

この段階で既に公開された、数少ない有力作品の一つ。

スパイク・リーの新作ということでかなり期待されていましたが、今回も高評価が優勢。

彼らしい作風に、今の時代にぴったしな題材、充実の演技陣など絶賛。

ただ、こういった題材にありがちなんですが、やはり否定派も一定数いて、想像以上に賛否両論に。

Netflixというのはマイナス?それともむしろプラス?

 

演技賞では、デルロイ・リンドー(代表作はサイダーハウス・ルール)、ジョナサン・メジャース(代表作は今度日本で公開される『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』)中心の戦いになりそう。

6.The French Dispatch

前回に比べて順位を上げました。

理由は2つ。

 

作家性が非常に強いので、賛否両論の可能性もありますが。

また、群衆劇になりそうなので、演技陣は票割れの可能性。演技賞は難しいかも。

10.West Side Story

スティーヴン・スピルバーグの期待作。

...なんですが、どうやら主演俳優アンセル・エルゴートのスキャンダルが発覚。どういう状況なのかいまいちよくわからない感じになっているのでなんとも言えないですが、今回は順位を10位に下げました。

もう少し様子を見てみたいと思います。

11.Minari

今年のA24の期待作の一つ『Minari』。

韓国系移民についての作品です。

 

サンダンス映画祭で最高賞を取ってから、この状況でまだ公開日が決まらず。

様子見という意味で、一旦順位を下げました。

 

主題歌賞ノミネート予想

こちらは単なる趣味ですが...笑

まだどの曲がエントリーされるかもわからないので、なんとも言えないですが、

  • 「No Time to Die」ビリー・アイリッシュ(『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』より)
  • 「Loyal Brave True」クリスティーナ・アギレラ(『ムーラン』より)
  • 「Carried Me with You」ブランディ・カーライル(『2分の1の魔法』より)

などが有力かもしれないです。

YouTubeなどで聴いてみてください。

まとめ

いかがですか?

また、次回はアニメーション賞なども予想していきたいと思います。

演技賞も更新しないと...。 

 

ではまた次回!

 

 

 

 前回の予想は↓↓↓

aoimujintoblueisland.hatenablog.com

第90回アカデミー賞 【振り返ろう、過去のアカデミー賞】

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第90回アカデミー賞

振り返ろう、過去のアカデミー賞】第二弾!!!

前回に続けて、第90回を見ていきましょう。

 

↓↓オスカー予想全般に共通する部分はこちらを参考にしてみてください。↓↓

aoimujintoblueisland.hatenablog.com

 

第90回アカデミー賞の最大のポイントは、

「女性が主役の映画たち!」です。

作品賞

<その他ノミネート有力候補>

...etc. 

ノミネート

ノミネート段階の驚きは『ファントム・スレッド』が多くのカテゴリーで、突然浮上したことでしょう。

 

■驚きポイント■
前哨戦は息を潜めていた『ファントム・スレッド』の候補入り

 

おそらく『ファントム・スレッド』は公開がかなり遅かったので、前哨戦段階では観てる人が単純に少なかったのかなと思います。

ポール・トーマス・アンダーソン監督とダニエル・デイ=ルイスのネームバリューはもちろん、映画自体の評価の高さもすごかったのでね。

 

一方で『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』は前哨戦で批評家に愛され絶好調ながら、小品すぎたのか、作品賞には候補入りできませんでした。

 

『アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル』は後半一気に勢いをつけてきましたが、あと一歩というところで届かず。

しかしながら、演技賞や編集賞ではノミネートされています。

 

今年は何と言っても「女性が主人公の映画が多かった」印象です。

ハリウッドは未だ白人男性社会である中で、女性が主人公の映画が作品賞にノミネートされることは多くはありません。

しかしながら今年は、『レディ・バード』『ペンダゴン・ペーパーズ 最高機密文書』『シェイプ・オブ・ウォーター』『スリー・ビルボード』と、女性の主人公が登場する作品が非常に多く作品賞にノミネートされています。

また主演男優賞でも触れますが、セクハラやDVなどがしっかりと問題視されてきたことが影響を与えたのも、この年の特徴です。

受賞

見事作品賞を受賞したのは...

シェイプ・オブ・ウォーター!!!

 

これはほぼ予想通りだったかな? 

 

シェイプ・オブ・ウォーター』(本命) vs.『スリー・ビルボード』(対抗)

という見方が強く、最後は『スリー・ビルボード』を予想している人も多かったですね。

 

今回『シェイプ・オブ・ウォーター』が受賞したことによるポイントは以下の2つです。

■ポイント■
  1. 人種や性別など、「多様性」を描いた物語
  2. モンスター系ファンタジー映画が作品賞という快挙

 

1.人種や性別など、「多様性」を描いた物語

今年のポイントに挙げた「女性が主人公の映画」の部分もこれに当てはまるところだと思います。

他にも『君の名前で僕を呼んで』では同性愛をテーマにしていますし、『レディ・バード』『スリー・ビルボード』では差別が顕在化しにくい田舎を舞台にしているのもポイントだと思います。

もちろんシェイプ・オブ・ウォーター』にも「多様性」が描かれています

 

言葉が話せない女性、黒人女性、ゲイの隣人、そして半魚人。

これはまさに今の時代を象徴しているかのようです。

 

2.モンスター系ファンタジー映画が作品賞という快挙

シェイプ・オブ・ウォーター』は一種の怪獣映画(?)と言えます。

 

まさにギレルモ・デル・トロ監督の映画という感じのファンタジー要素の強い映画です。 

こういう作風の映画が主要部門で受賞するというのは珍しいことで、これは大きな快挙と言えるでしょう。

 

作品賞ノミネート作品を一挙紹介

Call Me by Your Name『君の名前で僕を呼んで』 

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監督:ルカ・グァダニーノ

  • ティモシー・シャラメアーミー・ハマーが紡ぐ一夏の思い出。
  • 今までの同性愛を描いた映画とやや違い、純粋なラブストーリーとしての要素が多め。
  • とにかく美しい映像。街並みや色使いの美しさをとにかく堪能できる、素晴らしい作品と大絶賛!
■一言感想

美しい街に最高に溶け込む二人の愛が、本当に感動的。この作品、脳裏から離れない!

 

Darkest Hour『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』

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監督:ジョー・ライト

■一言感想

裏側でこういうことが行われていたという歴史を映画で感じれただけでも満足、最高。

 

Dunkirkダンケルク

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監督:クリストファー・ノーラン

■一言感想

ノーランにしては珍しいタイプの映画だけど、常に心がざわざわするのは彼ならでは。

 

Get Out『ゲット・アウト

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監督:ジョーダン・ピール

  • ホラーという娯楽映画にして作品賞候補という快挙!年始め公開という不利な条件も吹き飛ばす大ヒット。
  • 現代に重要なテーマをこのような形で描くなんて...。そしてそれを見事に成功させるジョーダン・ピールの手腕に驚愕。
  • 想像の斜め上をいく展開。ユーモアも面白い。
■一言感想
前情報なしに観たらびっくり。単に怖いだけじゃなく、笑えるのがコメディアンセンス。

 

Lady Bird『レディ・バード』 

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監督:グレタ・ガーウィグ

■一言感想

思っていた以上にほろ苦くて、でも甘くて...。こういうテイストの青春映画大好物!

 

Phantom Thread『ファントム・スレッド

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監督:ポール・トーマス・アンダーソン

  • 突然の浮上。むしろ当然の浮上?あのポール・トーマス・アンダーソン監督の作品。
  • 主演はダニエル・デイ=ルイス。今更説明する必要がない名優の引退作!
  • 単なる恋愛ものと侮ってはダメ。官能的であってどこか恐ろしい一面を持つ作品。
■一言感想

何か人間の中にある怪物的部分を感じて、しかしそれは考えると他人事ではない気も...。

 

The Post『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書

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監督:スティーヴン・スピルバーグ

■一言感想

社会派ドラマではあるものの、全く飽きずに観れてしまった。これが監督の技量ですな。

 

The Shape of Water『シェイプ・オブ・ウォーター』 

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監督:ギレルモ・デル・トロ

■一言感想

ファンタジーとはいえ、かなり現実的な性や暗さを感じ、心をガチッと掴まれた...。

 

Three Billboards Outside Ebbing, Missouri『スリー・ビルボード』 

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監督:マーティン・マクドナー

■一言感想

人間のグレーの部分や多面的な部分をあまりにも上手く描いている。ラストにも拍手。

 

監督賞

 

よくよく考えると対抗の『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナーが候補漏れしている時点で、『シェイプ・オブ・ウォーター』の作品賞が見えていたのかもしれません。

レディ・バード』からグレタ・ガーウィグが女性監督としてノミネートされているのも注目でした。

女性どうこう〜という括りが嫌な方もいると思いますが、実際女性監督がノミネートされるこうは珍しく、今後変わっていくことを願うばかりです。

 

受賞はギレルモ・デル・トロということで、キュアロン、イニャリトゥに続き、メキシコ人監督が受賞しました。

 

主演男優賞

 

フレッシュな俳優さんとベテラン名優さんたちの対決といった感じでしょうか。

特にデンゼル・ワシントンは『ローマンという名の男 信念の行方』を携えての参戦。他カテゴリーでは目立ってなかったものの、デンゼル・ワシントンの役作りも素晴らしいので是非。

 

今回受賞したのはゲイリー・オールドマン

映画好きでなくても知っているであろう『レオン』で悪役を演じたことで知られる名優ですが、意外とアカデミー賞とは縁がなかった彼。

最初のノミネートを『裏切りのサーカス』でようやく手にした彼が、今回の大変身演技で見事受賞。嬉しかった映画ファンも多いのでは。

ちなみに彼はこの時元妻からDVを訴えられていて若干の不安要素はありました

(ノミネート段階で有力候補の一人、『ディザスター・アーティスト』のジェームズ・フランコもセクハラ被害を訴えられ候補入りを逃しました。)

 

主演女優賞

 

女性の年にふさわしい候補者。というのも、5人中4人が作品賞候補作からの候補なんです。

主演男優賞ではよく起こることなのですが 、主演女優賞で起こるのは今までの歴史から見ても珍しいことです。まさに「女性の年」

 

そんな年に主演女優賞を獲得したのは、フランシス・マクドーマンド。2度目の受賞。

まぁすごい演技でしたものね。

彼女の受賞スピーチはこの年の式のハイライトの1つとも言える素晴らしいものでしたね。

 

助演男優賞

 

スリー・ビルボード』からウディ・ハレルソンサム・ロックウェルがダブルノミネート。

サム・ロックウェルは見事受賞。

 

この年端の助演男優賞は、前半戦は『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』のウィレム・デフォー、中盤からはサム・ロックウェルが強いという展開で非常に面白かったです。

 

クリストファー・プラマーは『ゲティ家の身代金』でノミネート。

実この作品、もともとケヴィン・スペイシーが配役されて撮り終わっていて、あのセクハラ事件発覚後数ヶ月でその部分をクリストファー・プラマーで撮り直すということをした作品。

すごっ...。

 

助演女優賞

 

ノミネート段階でのサプライズは、ファントム・スレッド』のレスリー・マンヴィル

英国アカデミー賞に続き突然の浮上でした。

 

受賞はアリソン・ジャニー

あのトーニャ・ハーディングの母親役で、観るものを震え上がらせる演技でしたね。

 

長編アニメーション賞

 

リメンバー・ミーが強い。

かつてのピクサーの素晴らしさを一気に取り戻している感じが最高です。

色使いも本当に綺麗で、これぞアニメーションという感じ!

 

 

国際長編映画

 

ナチュラルウーマン』、素晴らしい映画でした。

世間の人々の冷たい部分を見せながら、光も見せる。傑作でした。

 

イスラエルの『運命は踊る』、ドイツの『女は二度決断する』などは涙を飲みました。

 

長編ドキュメンタリー賞

 

有力候補の1つだった、『Jane』がまさかの落選。

ここ最近、ドキュメンタリー賞は最有力候補が候補漏れしがちですね...。

第91回アカデミー賞 【振り返ろう、過去のアカデミー賞】

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第91回アカデミー賞

さて、初の試み、【振り返ろう、過去のアカデミー賞】(ひねりのない名前)

今回は試しに、第92回からいちばん最近の第91回を振り返ります。

 

↓↓オスカー予想全般に共通する部分はこちらを参考にしてみてください。↓↓

aoimujintoblueisland.hatenablog.com

 

第91回アカデミー賞の最大のポイントは、

「配信映画に最高の名誉を与えるのか?」です。

作品賞

<その他ノミネート有力候補>

...etc. 

ノミネート

ノミネート段階では大波乱というのはなかったと思います。

とはいえ、驚きの点は何点かありました。

 

■驚きポイント■
  1. 当落線上にあった『ビール・ストリートの恋人たち』候補もれ
  2. 評価が低めだったボヘミアン・ラプソディが勢いのまま候補入り

 

特に、『ボヘミアン・ラプソディ』のゴールデン・グローブ賞後の勢いは凄かったです。

 

批評家の評価が芳しくなく賞レース後退

ラミ・マレックの主演男優候補を噂する声が

→興行的に大成功!!!(特に日本)

→ゴールデングローブでドラマ部門作品賞を、まさかのサプライズ受賞!

→批評家の評価の低さを吹き飛ばし、作品賞ノミネート!!!

 

アカデミー賞ゴールデン・グローブ賞では投票者が異なりますが、賞レースを変える間接的影響力は持っていることが証明された事例と言えるでしょう。

ゴールデン・グローブ賞の良くも悪くも大衆よりなテイストが反映された結果と言えます。

受賞

見事作品賞を受賞したのは...

グリーンブック!!!

 

これは半分驚き、半分予想通りといった結果。 

 

何と言ってもこの年は

『ROMA ローマ』(本命) vs.『グリーンブック』(対抗)

という見方が強かったので。

 

第91回のアカデミー賞のテーマの一つは間違いなく「配信映画を映画として認めるか」だったと思います。

『ROMA ローマ』はご存知の通りNetflix映画。エントリー基準を満たすため、ロサンゼルスの劇場で限定公開していたものの、大多数は配信で観ていたはず。

それでも、アカデミー賞本命に躍り出たのは評価が著しく高かったことによると思います。

 

しかしながら、最後はグリーンブックに敗れてしまいました。

個人的に考えた理由は以下の通りです。

■ポイント■
  1. 配信映画に対する単純なアレルギー
  2. 劇場用に作られた『ROMA ローマ』の魅力が配信では最大限に伝わらなかった
  3. 受賞決定の特殊な投票方法・選出方法によるもの

 

1.配信映画に対する単純なアレルギー

まず一つに、単純に配信映画を作品賞に選ぶことに抵抗があったのではないでしょうか。

エントリーのために申しわけ程度に限定公開して、あとは配信するのが配信映画のスタイルです。スティーヴン・スピルバーグ監督などが抵抗を示すのも無理はないでしょう。

テレビ用の映画などはエミー賞の対象になっており、そちらを狙えばいいのに...という考えもあるでしょう。

しかしながら、Netflixとしては映画最高峰の賞、アカデミー賞が欲しいのではないでしょうか。

 

2.劇場用に作られた『ROMA ローマ』の魅力が配信では最大限に伝わらなかった

『ROMA ローマ』は映画館で大画面、充実の音響環境での鑑賞が最適だったのも大きかったかもしれません。

アルフォンソ・キュアロンも劇場公開を念頭に入れながら映画を作っていたのではないでしょうか。これは劇場でこの映画を観た人ならなんとなく感じていたと思います。

おそらくスマホやテレビでの環境では『ROMA ローマ』の全ての魅力を感じることが難しかったのかもしれません。

 

3.受賞決定の特殊な投票方法・選出方法によるもの

アカデミー賞の作品賞は他のカテゴリーにない特殊な選出方法を用いています。

詳しいことは説明が難しいので省きますが、気になった方は調べてみてください。(機会があれば記事にします!)

簡単に結論をいうと、この方法では賛否両論が分かれすぎているものは選ばれにくいのです

ラ・ラ・ランド』vs.『ムーンライト』や『ソーシャル・ネットワーク』vs.『英国王のスピーチ』もその例だと思います。

『ROMA ローマ』は非常に高い評価を得た一方、「配信映画にオスカーを与えるか!」という会員は下位の方に投票したと思うのです。

それにより、評価はまずまずだったものの、皆の心を暖かく満たした『グリーンブック』が受賞したと思うのです。(一位ではなくとも、二−四位くらいに入れた人は多そう。)

 

 

それでもNetflixなどの勢いが止まらないのは、どうしてもチャレンジのしやすい環境だからではないでしょうか。

そもそも劇場で興行にかけるものと、配信スタイルとではビジネスモデルが大きく異なります。

興行にかけずにお金を回収できる配信スタイルでは、普段ならGOサインの出しづらい映画も、より作りやすくなるのだと思います。

 

だからこそ、マーティン・スコセッシスパイク・リーアルフォンソ・キュアロン、デヴィット・フィンチャーなどの名監督がNetflixと手を組み映画を作っていると言えるのでしょう。

作品賞ノミネート作品を一挙紹介

Black Pantherブラックパンサー』 

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監督:ライアン・クーグラー

  • アメコミ映画史上初、作品賞に候補入り!
  • 監督は『フルートベール駅で』『クリード  チャンプを継ぐ男』で話題沸騰のライアン・クーグラー監督。
  • 単なる娯楽映画の枠にとらわれない、今だからこその充実なストーリー。
■一言感想

アメコミ映画の中で一番とまでは言わないまでも、想像以上に味わい深いストーリーに驚き!

 

BlacKkKlansman『ブラック・クランズマン』

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監督:スパイク・リー

■一言感想

ハラハラする演出に見事に魅せられ、最後には衝撃を食らう考えさせる作品!

 

Bohemian Rhapsodyボヘミアン・ラプソディ

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監督:ブライアン・シンガー(途中で降板。デクスター・フェレッチャーが代行)

■一言感想

 個人的には普通だったものの、ラストのライブには一気に心を持って行かれた...。

 

The Favourite『女王陛下のお気に入り

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監督:ヨルゴス・ランティモス

■一言感想
最高に狂ってて、完璧に近い演技が観れた作品。この年の候補作で一番!!!

 

Green Book『グリーンブック』 

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監督:ピーター・ファレリー

■一言感想

賛成派・否定派の意見はどっちも理解できるけど、特に今観る価値の高い作品。

 

Roma『ROMA ローマ』

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監督:アルフォンソ・キュアロン

■一言感想

映画館でも観て大正解の傑作で、スローペースながら全感覚を刺激されるような作品。

 

A Star is Born『アリー スター誕生』

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監督:ブラッドリー・クーパー

■一言感想

4つの同名映画の中で一番好きかも。演技も演出も曲も想像以上に最高だった〜。

 

Vice『バイス』 

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監督:アダム・マッケイ

■一言感想

期待以上に面白く、勉強になった。最後に語りかけてくるシーンは心に大きく響いた...。

  

監督賞

 

こちらは作品賞と違い、受賞発表前からアルフォンソ・キュアロンがとるとの見方が強かったです。

 

ノミネーションの段階では、

  • 『アリー スター誕生』のブラッドリー・クーパーの落選。
  • 『COLD WAR あの歌、2つの心』のパヴェウ・パヴリコフスキの逆転候補入り。

というサプライズがありました。

前者は『アルゴ』のベン・アフレックを連想させるサプライズ、後者はオスカーが外国語映画に寛容になっていることの証とも言えるでしょう。

ちなみパヴェウ・パヴリコフスキ監督は、『イーダ』などの監督です。

 

主演男優賞

 

クリスチャン・ベール vs. ラミ・マレック

という状態だったと記憶しています。

重要三賞も仲良く分け合っていました。

最終的には、『ボヘミアン・ラプソディ』の勢いに乗り、ラミ・マレックが見事受賞。

 

ヴィゴ・モーテンセンもそろそろとっても良い頃だと思うのだけど...

 

主演女優賞

 

演技賞最大のサプライズ!!!

というのも下馬評ではグレン・クローズが最有力だったからです。

何と言ってもグレン・クローズ7度目のノミネートという名優でありながら、なんと受賞はなし。今回こそという状況だったのに...

ただ、オリヴィア・コールマンの演技も最高だったので、これはもう運とタイミングなのかな...。

 

個人的には大好きなレディー・ガガにとって欲しかった笑

おそらく歌曲賞に票が流れたのでしょう。

 

ちなみにヤリーツァ・アパリシオは今回が初映画という方で、即ノミネートだなんて夢があるなぁ。

 

助演男優賞

 

こちらも結構予想通りの結果に。

マハーシャラ・アリかなり短いスパンで2度目のオスカー

それくらい会員に信頼される実力の持ち主ってことですね!

 

ノミネート段階では、

でしょうか。

特に、『ビューティフル・ボーイ』のティモシー・シャラメの候補漏れはびっくり。

映画自体は重かったけど、演技は最高だったのになぁ...。

 

助演女優賞

 

こちらもほぼ予想通り。(実はレジーナ・キングは最も重要な全米俳優組合賞でノミネートすらされていないのだけど、それ以外はほぼ彼女が受賞していたので。)

 

ここにも無冠の女王、エイミー・アダムス6度目のノミネート受賞はなし

一番好きな女優さんなので、オスカーとる日を楽しみに待ちます。

 

あとマリナ・デ・タヴィラは特大サプライズ

ファースト・マン』のクレア・フォイらを抑えての候補入りは大いに讃えられるべきだと思います。

 

長編アニメーション賞

 

こちらもほぼ確実に『スパイダーマン:スパイダーバース』という予想でした

アニメーションでしかできないことをしっかりやっていて、大興奮の大傑作でしたものね!

ディズニーファンとしてはPixarかディズニーアニメーションにもとって欲しかったですけど、この回ばかりは仕方ないでしょう。

 

日本からは『未来のミライ』が『グリンチ』等を抑えてノミネート。

個人的に、細田守監督の作品の中ではあまり好みの方ではなかったけど、日本人としては嬉しいですね!

 

国際長編映画

 

こちらは第92回の『パラサイト 半地下の家族』並にガチガチに決まってました。

 

日本からは是枝監督の『万引き家族』が候補入り。

 

また、撮影賞にはこのうち『COLD WAR あの歌、2つの心』『Never Look Away』『ROMA ローマ』がノミネートされるなど、かなり外国語映画が強い年だったと言えるでしょう。

『バーニング 劇場版』が候補漏れするくらいですからね。

 

長編ドキュメンタリー賞

  • フリーソロ
  • Hale County This Morning, This Evening
  • 行き止まりの世界に生まれて
  • 父から息子へ 〜戦火の国より〜
  • RBG 最強の85才

 

『フリーソロ』、めちゃくちゃ面白かった。おすすめです。

 

本命の呼び声の高かった『Won't You Be My Neighbor?』 が、候補すら入れなかったのは衝撃的でした。

アカデミー賞予想の手引き

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はじめに

アカデミー賞に輝いた作品がその年で最も優れた作品とは限らない」

この事実は少しでもアカデミー賞について詳しければ、知っているかもしれません。

アカデミー賞において、投票するのはアカデミー会員(後述)。つまり人間。

100%客観的に映画の完成度をみるのは非常に難しいのです。

だからアカデミー作品賞とった作品が最も優れた作品というわけではないし、もっと言えばノミネートされなかったからといって駄作というわけでは全くないのです。

 

ではなぜアカデミー賞を追うのか。

それは、ハリウッドが、そして世界が今何を感じているのか、大きく反映している賞だからです。

そして、なんだかんだ腐っても世界最高峰の映画の賞だから。その価値のある長い歴史を持っているわけです。

 

そんな時代とともに刻まれてきたオスカーは、どのように予想するのでしょうか。

今日は私なりの方法をお伝えしようと思います。

前提

アカデミー会員とは

アカデミー会員は、ハリウッドに貢献する俳優、監督、プロデューサー、撮影監督...などなどからなります。

つまり、アカデミー賞映画を作るプロ達が同業者を選ぶという身内の賞です。

 

つい数年前に「白すぎるオスカー」が問題となり、アカデミー会員の構成を大きく変える改革が行われました。

具体的には、ほとんどが白人男性だったメンバーを見直し、有色人種や女性、若い人たちを次々と入れています。

今、オスカーが変わろうとしている理由とも言えるかもしれません。

エントリー条件

主要部門にエントリーするための条件としては(長編)、

「前年の1月〜12月にロサンゼルス地区で、1週間以上一般有料公開された40分以上の長編作品」

という条件があります。(その他細かい規定あり)

 

※ただし第93回アカデミー賞に関しては、コロナウイルスの影響を受け、配信等の劇場公開を諦めた作品も対象になるようです。

予想に重要な要素

前哨戦

アカデミー賞を予想する上で必要なものは、前哨戦結果です。

10,11月ごろから様々な映画賞が開催され、アカデミー賞が行われるまで様々な賞レースが展開されます。

今回は賞をいくつかに分類して紹介します。

映画祭

アカデミー賞と大きく性質が異なるものが各映画祭です。

条件を満たす映画全てを対象としているアカデミー賞とは異なり、映画祭は出品された映画の中から審査が行われます。

 

しかしながら与える影響は0ではなく、ここで注目された作品が賞レースに絡むことも多々あります。

有名どころの映画祭について説明していきます。

 

サンダンス映画祭・・・毎年1月ごろに行われる映画祭です。開催時期が年の初めということでやや不利ですが、ここで話題を呼んだ作品がうまくその熱を一般公開までキープできた場合、ノミネートされる可能性は大いにあります。リトル・ミス・サンシャイン』『プレシャス』『6才のボクが、大人になるまで。』『セッション』などがその例です。

 

ベルリン国際映画祭・・・毎年2月ごろに行われる映画祭です。基本はアカデミー賞との関連性は薄いとみて良いでしょう。(もちろんたまに絡むことはありますが)

 

カンヌ国際映画祭・・・毎年5月ごろに行われる映画祭です。長年、アカデミー賞とカンヌは大きく異なる部分が多かったのですが、どうやら両者の壁はなくなってきているように思います。というのも近年、パルム・ドールやグランプリの作品が次々とアカデミー賞に絡んでいるからです。万引き家族』『サウルの息子などの外国語映画賞をはじめとして『パラサイト 半地下の家族』『ブラック・クランズマン』『愛、アムール』『ツリー・オブ・ライフなど主要部門にも参戦する作品も多くなってきました。

 

ヴェネツィア国際映画祭・・・毎年8、9月ごろに行われる映画祭です。こちらもアカデミー賞にとって重要度を増しているような気がします。最高賞「金獅子賞」に選ばれた、シェイプ・オブ・ウォーター』『ROMA ローマ』『ジョーカー』などがその例です。

 

トロント国際映画祭・・・毎年9月ごろに行われる映画祭です。アカデミー賞を目指す多くの映画がこの映画祭に出品されるため、賞レース前の流れをみるのには最適の映画祭です。ノン・コンペティションの映画祭であるので、観客賞というのが代わりに設けられています。この観客賞とその次点(2作品)の計3作品が発表され、これらを中心に賞レースの流れを占うことができます。

批評家協会賞

賞レースの先陣を切って次々と発表される賞は、批評家協会による賞です。

その名の通り、批評家、つまり映画を観るプロ達による賞です。

 

多くの地域の批評家協会賞が存在し、ニューヨーク映画批評家協会賞、シカゴ映画批評家協会賞などが存在します。

 

その中でも最大の賞が、予想する上で重要な重要三賞の一つ、放送映画批評家協会(Critics' Choice Awards)です。

ゴールデン・グローブ賞

ハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)による賞です。

つまり、外国人記者による賞なので、映画の観るプロでも作るプロでもない方々による賞です。

特徴としては、どちらかというと大衆よりで、スターを好む傾向にあります。また、外国人記者達なので、外国人にもある程度寛容な印象です。

 

アカデミー賞とは選ぶ人の性質が違い、また先述の通り良くも悪くも大衆よりなので、あまりアカデミー賞とは合致度は高くありません。

しかしながら大きな賞であることは間違いなく、アカデミー会員らの気持ちを揺さぶるには十分な間接的影響力を持つ賞と言えます。

そのため、予想屋としては重要三賞の一つとして認識されることが多いです。

(※「大衆受け」「批評家受け」っていう言葉、人それぞれ価値観が違う中では適切なのかと思う節もあるけれど、大きな視点から見るとやっぱり批評家に受ける作風とかっていうのはあるので、予想の際にはよく使う言葉です。)

組合賞

実際に映画を作るプロ達による賞(俳優、プロデューサー、監督...)です。

例えば、俳優が俳優を選ぶSAGや監督が監督を選ぶDGAなどが存在します。

つまり、アカデミー会員と被っている割合が高く、最も直接的影響力を持つ賞としてアカデミー賞予想屋からは最も注目されています。

 

具体的には、

全米製作者組合賞(PGA)(作品賞の参考になる賞)

全米俳優組合賞(SAG)

全米監督組合賞(DGA)

全米脚本家組合賞(WGA)

全米撮影監督組合賞(ASC)...などなど

が開催されています。

 

それぞれの部門の予想に最も参考になる賞です。

英国アカデミー賞

イギリスのアカデミー賞です。

基本的にイギリス映画や、イギリス人俳優らが強い傾向にあります。

 

影響力はそんなに大きくはない印象ですが、「オスカーでサプライズ候補」や「まさかの候補もれ」が起こるときは、英国アカデミー賞でその前兆が見られることも多々あります。

 

■まとめ■
<重要三賞>(作品賞の場合)
放送映画批評家協会賞・・・映画を観るプロによる賞
ゴールデン・グローブ賞・・・間接的影響あり
全米製作者組合賞・・・映画を作るプロによる賞、直接的影響力が大きい

オスカーの傾向

アカデミー賞には傾向というものがあり、受賞しやすいもの、そうでないものなどが存在します。

この傾向は年々変わっていくものなので(というかその時代その時代が影響してくるのはこの部分)、あくまでも参考程度にしながら予想を立てていきます。

有利な映画

完成度の高い作品が並ぶ中で、そこで受賞する作品の特徴とは?

 

これは一言では表現しづらいけれど、その年のテーマに沿った映画は評価されやすいです。

例えば、白すぎるオスカーが問題となった後は人種を取り扱った作品が評価されたり、女性がテーマの年には女性が主人公の映画が多く受賞したり...

とは言っても、そのテーマ扱えばノミネートされるなんて甘いものではないのですが笑

 

あとは、公開時期でしょうか。

先述の通り、1−12月の作品を対象としていますが、やっぱり年の初めや夏の映画より、10-12月あたりの年末に公開された作品の方がアカデミー賞にも近く、印象にも残っていますよね。

そういうこともあって、アカデミー賞狙いの作品は年末公開のものが多いのです。

もちろん例外もありますが...

不利な映画
  • 公開時期が早すぎるもの。(年始や夏公開映画)
  • 有色人種・女性を主人公としたもの。(最近は変わりつつありものの、ハリウッドはまだまだ白人男性社会)
  • 娯楽性が高いもの。ホラーやコメディー、アメコミやアクション映画など。
  • 小品すぎるもの。
  • 若い子が主人公の映画。(老会員は若い人をすぐには認めない傾向あり?)
  • アニメーションやドキュメンタリー(アニメーションで作品賞に候補入りしたのは、『美女と野獣』『カールじいさんの空飛ぶ家』『トイ・ストーリー3』のみ) 
  • 配信映画(今後変わる可能性は大いにあり)...etc.

例えば、ジム・キャリーアダム・サンドラーはどんなに良い演技しても冷遇され気味。(スティーヴ・カレルエディ・マーフィメリッサ・マッカーシーなどの例外あり)

若い俳優はノミネートされても即受賞することはあまりない。(子役がパッととることはたまにある。)

アニメーションなども、実車に比べるとやっぱり不利な要素が非常に強い。(長編アニメーション賞ができてから、よりそちらに票が流れてしまっている可能性)

などなど...

 

ただ、ブラックパンサーが『ダークナイト』や『LOGAN ローガン』、『ワンダーウーマン』でも成し遂げられなかった作品賞にノミネートされたり、有色人種の割合が増えてきたり、『パラサイト 半地下の家族』が外国語映画初の作品賞に輝いたりと、アカデミー賞は常に変わっています。

それもアカデミー賞の醍醐味なのかもしれません。

ノミネートしておきたい3部門

ノミネート発表後、作品賞受賞の予想に関しては以下の3つの賞にノミネートされているかにも注目します。

監督賞

作品は監督のものと言っても過言ではないほど監督というのは映画にとって大事。

それは当たり前のこととして、データとしても監督賞と作品賞が一致することが多いのも事実です。(今までで約70%の合致率)

ただし、ここ最近『グリーンブック』『ムーンライト』『スポットライト 世紀のスクープ』 などが監督賞を受賞せずに作品賞を受賞していて、一概には言えなくなってきました。

 

とは言え、作品賞受賞のためには監督賞に少なくともノミネートされることが必要だと考えられます。

今までの長い歴史で、監督賞のノミネートなしに作品賞を受賞した作品は、
『つばさ』(第一回)、『グランド・ホテル』(第5回)、『ドライビング Miss デイジー』(第62回)、『アルゴ』(第85回)、『グリーンブック』(第91回)

の5作品のみです。

脚本賞・脚色賞

作品のストーリー、つまり脚本の出来も作品賞を与えるのにおいて重要です。 

 

ちなみに、

脚本賞・・・オリジナル作品

脚色賞・・・原作などが存在するもの

です。

しかしこの分類は結構曖昧で、「えっ、なんで?」というのもたまに見かけます笑

編集賞

これはあまり知られていないことですが、編集賞へノミネートされることは作品賞受賞に関しては非常に重要なことです。

編集の仕方によって映画の与える印象がガラッと変わるのはもちろん、データから見ても編集賞にノミネートされずに作品賞をとることは非常に稀です。(必ずしも編集賞を受賞することは重要ではない。)

 

2000年代での例外はバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のみです。

 

本命だった『ROMA ローマ』や『1917 命をかけた伝令』は編集賞候補から漏れ、最終的に作品賞を受賞することはできませんでした。

 

■まとめ■
作品賞のためにここだけは押さえておきたい!!!
監督賞脚本賞・脚色賞編集賞

最後に 

アカデミー賞は全てではない。

でも、しっかりその時代にアメリカ、世界が感じていることと照らし合わせていけば、オスカーが単なる賞ではないことはわかると思います。(そして結局アカデミー作品賞は歴史に名を刻まれますし)

アカデミー賞は噛めば噛むほど味わい深いものだと私は思います。

 

私はアカデミー賞を追いかけてから、一段と映画に詳しくなりました。

知識量で映画の好き嫌いが決まるなんて全く思ってはないけど、随分映画の見方が変わって成長したなと感じるのは確かです。

 

これが私のアカデミー賞予想の仕方(の一部)です。

ぜひ参考になればと思います。それではまた次回☆