青い無人島の映画館

アカデミー賞を中心に映画を語っています。映画に興味のある方、アカデミー賞に興味のある方、ぜひ足を運んで頂けると幸いです。

第90回アカデミー賞 【振り返ろう、過去のアカデミー賞】

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第90回アカデミー賞

振り返ろう、過去のアカデミー賞】第二弾!!!

前回に続けて、第90回を見ていきましょう。

 

↓↓オスカー予想全般に共通する部分はこちらを参考にしてみてください。↓↓

aoimujintoblueisland.hatenablog.com

 

第90回アカデミー賞の最大のポイントは、

「女性が主役の映画たち!」です。

作品賞

<その他ノミネート有力候補>

...etc. 

ノミネート

ノミネート段階の驚きは『ファントム・スレッド』が多くのカテゴリーで、突然浮上したことでしょう。

 

■驚きポイント■
前哨戦は息を潜めていた『ファントム・スレッド』の候補入り

 

おそらく『ファントム・スレッド』は公開がかなり遅かったので、前哨戦段階では観てる人が単純に少なかったのかなと思います。

ポール・トーマス・アンダーソン監督とダニエル・デイ=ルイスのネームバリューはもちろん、映画自体の評価の高さもすごかったのでね。

 

一方で『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』は前哨戦で批評家に愛され絶好調ながら、小品すぎたのか、作品賞には候補入りできませんでした。

 

『アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル』は後半一気に勢いをつけてきましたが、あと一歩というところで届かず。

しかしながら、演技賞や編集賞ではノミネートされています。

 

今年は何と言っても「女性が主人公の映画が多かった」印象です。

ハリウッドは未だ白人男性社会である中で、女性が主人公の映画が作品賞にノミネートされることは多くはありません。

しかしながら今年は、『レディ・バード』『ペンダゴン・ペーパーズ 最高機密文書』『シェイプ・オブ・ウォーター』『スリー・ビルボード』と、女性の主人公が登場する作品が非常に多く作品賞にノミネートされています。

また主演男優賞でも触れますが、セクハラやDVなどがしっかりと問題視されてきたことが影響を与えたのも、この年の特徴です。

受賞

見事作品賞を受賞したのは...

シェイプ・オブ・ウォーター!!!

 

これはほぼ予想通りだったかな? 

 

シェイプ・オブ・ウォーター』(本命) vs.『スリー・ビルボード』(対抗)

という見方が強く、最後は『スリー・ビルボード』を予想している人も多かったですね。

 

今回『シェイプ・オブ・ウォーター』が受賞したことによるポイントは以下の2つです。

■ポイント■
  1. 人種や性別など、「多様性」を描いた物語
  2. モンスター系ファンタジー映画が作品賞という快挙

 

1.人種や性別など、「多様性」を描いた物語

今年のポイントに挙げた「女性が主人公の映画」の部分もこれに当てはまるところだと思います。

他にも『君の名前で僕を呼んで』では同性愛をテーマにしていますし、『レディ・バード』『スリー・ビルボード』では差別が顕在化しにくい田舎を舞台にしているのもポイントだと思います。

もちろんシェイプ・オブ・ウォーター』にも「多様性」が描かれています

 

言葉が話せない女性、黒人女性、ゲイの隣人、そして半魚人。

これはまさに今の時代を象徴しているかのようです。

 

2.モンスター系ファンタジー映画が作品賞という快挙

シェイプ・オブ・ウォーター』は一種の怪獣映画(?)と言えます。

 

まさにギレルモ・デル・トロ監督の映画という感じのファンタジー要素の強い映画です。 

こういう作風の映画が主要部門で受賞するというのは珍しいことで、これは大きな快挙と言えるでしょう。

 

作品賞ノミネート作品を一挙紹介

Call Me by Your Name『君の名前で僕を呼んで』 

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監督:ルカ・グァダニーノ

  • ティモシー・シャラメアーミー・ハマーが紡ぐ一夏の思い出。
  • 今までの同性愛を描いた映画とやや違い、純粋なラブストーリーとしての要素が多め。
  • とにかく美しい映像。街並みや色使いの美しさをとにかく堪能できる、素晴らしい作品と大絶賛!
■一言感想

美しい街に最高に溶け込む二人の愛が、本当に感動的。この作品、脳裏から離れない!

 

Darkest Hour『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』

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監督:ジョー・ライト

■一言感想

裏側でこういうことが行われていたという歴史を映画で感じれただけでも満足、最高。

 

Dunkirkダンケルク

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監督:クリストファー・ノーラン

■一言感想

ノーランにしては珍しいタイプの映画だけど、常に心がざわざわするのは彼ならでは。

 

Get Out『ゲット・アウト

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監督:ジョーダン・ピール

  • ホラーという娯楽映画にして作品賞候補という快挙!年始め公開という不利な条件も吹き飛ばす大ヒット。
  • 現代に重要なテーマをこのような形で描くなんて...。そしてそれを見事に成功させるジョーダン・ピールの手腕に驚愕。
  • 想像の斜め上をいく展開。ユーモアも面白い。
■一言感想
前情報なしに観たらびっくり。単に怖いだけじゃなく、笑えるのがコメディアンセンス。

 

Lady Bird『レディ・バード』 

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監督:グレタ・ガーウィグ

■一言感想

思っていた以上にほろ苦くて、でも甘くて...。こういうテイストの青春映画大好物!

 

Phantom Thread『ファントム・スレッド

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監督:ポール・トーマス・アンダーソン

  • 突然の浮上。むしろ当然の浮上?あのポール・トーマス・アンダーソン監督の作品。
  • 主演はダニエル・デイ=ルイス。今更説明する必要がない名優の引退作!
  • 単なる恋愛ものと侮ってはダメ。官能的であってどこか恐ろしい一面を持つ作品。
■一言感想

何か人間の中にある怪物的部分を感じて、しかしそれは考えると他人事ではない気も...。

 

The Post『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書

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監督:スティーヴン・スピルバーグ

■一言感想

社会派ドラマではあるものの、全く飽きずに観れてしまった。これが監督の技量ですな。

 

The Shape of Water『シェイプ・オブ・ウォーター』 

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監督:ギレルモ・デル・トロ

■一言感想

ファンタジーとはいえ、かなり現実的な性や暗さを感じ、心をガチッと掴まれた...。

 

Three Billboards Outside Ebbing, Missouri『スリー・ビルボード』 

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監督:マーティン・マクドナー

■一言感想

人間のグレーの部分や多面的な部分をあまりにも上手く描いている。ラストにも拍手。

 

監督賞

 

よくよく考えると対抗の『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナーが候補漏れしている時点で、『シェイプ・オブ・ウォーター』の作品賞が見えていたのかもしれません。

レディ・バード』からグレタ・ガーウィグが女性監督としてノミネートされているのも注目でした。

女性どうこう〜という括りが嫌な方もいると思いますが、実際女性監督がノミネートされるこうは珍しく、今後変わっていくことを願うばかりです。

 

受賞はギレルモ・デル・トロということで、キュアロン、イニャリトゥに続き、メキシコ人監督が受賞しました。

 

主演男優賞

 

フレッシュな俳優さんとベテラン名優さんたちの対決といった感じでしょうか。

特にデンゼル・ワシントンは『ローマンという名の男 信念の行方』を携えての参戦。他カテゴリーでは目立ってなかったものの、デンゼル・ワシントンの役作りも素晴らしいので是非。

 

今回受賞したのはゲイリー・オールドマン

映画好きでなくても知っているであろう『レオン』で悪役を演じたことで知られる名優ですが、意外とアカデミー賞とは縁がなかった彼。

最初のノミネートを『裏切りのサーカス』でようやく手にした彼が、今回の大変身演技で見事受賞。嬉しかった映画ファンも多いのでは。

ちなみに彼はこの時元妻からDVを訴えられていて若干の不安要素はありました

(ノミネート段階で有力候補の一人、『ディザスター・アーティスト』のジェームズ・フランコもセクハラ被害を訴えられ候補入りを逃しました。)

 

主演女優賞

 

女性の年にふさわしい候補者。というのも、5人中4人が作品賞候補作からの候補なんです。

主演男優賞ではよく起こることなのですが 、主演女優賞で起こるのは今までの歴史から見ても珍しいことです。まさに「女性の年」

 

そんな年に主演女優賞を獲得したのは、フランシス・マクドーマンド。2度目の受賞。

まぁすごい演技でしたものね。

彼女の受賞スピーチはこの年の式のハイライトの1つとも言える素晴らしいものでしたね。

 

助演男優賞

 

スリー・ビルボード』からウディ・ハレルソンサム・ロックウェルがダブルノミネート。

サム・ロックウェルは見事受賞。

 

この年端の助演男優賞は、前半戦は『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』のウィレム・デフォー、中盤からはサム・ロックウェルが強いという展開で非常に面白かったです。

 

クリストファー・プラマーは『ゲティ家の身代金』でノミネート。

実この作品、もともとケヴィン・スペイシーが配役されて撮り終わっていて、あのセクハラ事件発覚後数ヶ月でその部分をクリストファー・プラマーで撮り直すということをした作品。

すごっ...。

 

助演女優賞

 

ノミネート段階でのサプライズは、ファントム・スレッド』のレスリー・マンヴィル

英国アカデミー賞に続き突然の浮上でした。

 

受賞はアリソン・ジャニー

あのトーニャ・ハーディングの母親役で、観るものを震え上がらせる演技でしたね。

 

長編アニメーション賞

 

リメンバー・ミーが強い。

かつてのピクサーの素晴らしさを一気に取り戻している感じが最高です。

色使いも本当に綺麗で、これぞアニメーションという感じ!

 

 

国際長編映画

 

ナチュラルウーマン』、素晴らしい映画でした。

世間の人々の冷たい部分を見せながら、光も見せる。傑作でした。

 

イスラエルの『運命は踊る』、ドイツの『女は二度決断する』などは涙を飲みました。

 

長編ドキュメンタリー賞

 

有力候補の1つだった、『Jane』がまさかの落選。

ここ最近、ドキュメンタリー賞は最有力候補が候補漏れしがちですね...。

第91回アカデミー賞 【振り返ろう、過去のアカデミー賞】

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第91回アカデミー賞

さて、初の試み、【振り返ろう、過去のアカデミー賞】(ひねりのない名前)

今回は試しに、第92回からいちばん最近の第91回を振り返ります。

 

↓↓オスカー予想全般に共通する部分はこちらを参考にしてみてください。↓↓

aoimujintoblueisland.hatenablog.com

 

第91回アカデミー賞の最大のポイントは、

「配信映画に最高の名誉を与えるのか?」です。

作品賞

<その他ノミネート有力候補>

...etc. 

ノミネート

ノミネート段階では大波乱というのはなかったと思います。

とはいえ、驚きの点は何点かありました。

 

■驚きポイント■
  1. 当落線上にあった『ビール・ストリートの恋人たち』候補もれ
  2. 評価が低めだったボヘミアン・ラプソディが勢いのまま候補入り

 

特に、『ボヘミアン・ラプソディ』のゴールデン・グローブ賞後の勢いは凄かったです。

 

批評家の評価が芳しくなく賞レース後退

ラミ・マレックの主演男優候補を噂する声が

→興行的に大成功!!!(特に日本)

→ゴールデングローブでドラマ部門作品賞を、まさかのサプライズ受賞!

→批評家の評価の低さを吹き飛ばし、作品賞ノミネート!!!

 

アカデミー賞ゴールデン・グローブ賞では投票者が異なりますが、賞レースを変える間接的影響力は持っていることが証明された事例と言えるでしょう。

ゴールデン・グローブ賞の良くも悪くも大衆よりなテイストが反映された結果と言えます。

受賞

見事作品賞を受賞したのは...

グリーンブック!!!

 

これは半分驚き、半分予想通りといった結果。 

 

何と言ってもこの年は

『ROMA ローマ』(本命) vs.『グリーンブック』(対抗)

という見方が強かったので。

 

第91回のアカデミー賞のテーマの一つは間違いなく「配信映画を映画として認めるか」だったと思います。

『ROMA ローマ』はご存知の通りNetflix映画。エントリー基準を満たすため、ロサンゼルスの劇場で限定公開していたものの、大多数は配信で観ていたはず。

それでも、アカデミー賞本命に躍り出たのは評価が著しく高かったことによると思います。

 

しかしながら、最後はグリーンブックに敗れてしまいました。

個人的に考えた理由は以下の通りです。

■ポイント■
  1. 配信映画に対する単純なアレルギー
  2. 劇場用に作られた『ROMA ローマ』の魅力が配信では最大限に伝わらなかった
  3. 受賞決定の特殊な投票方法・選出方法によるもの

 

1.配信映画に対する単純なアレルギー

まず一つに、単純に配信映画を作品賞に選ぶことに抵抗があったのではないでしょうか。

エントリーのために申しわけ程度に限定公開して、あとは配信するのが配信映画のスタイルです。スティーヴン・スピルバーグ監督などが抵抗を示すのも無理はないでしょう。

テレビ用の映画などはエミー賞の対象になっており、そちらを狙えばいいのに...という考えもあるでしょう。

しかしながら、Netflixとしては映画最高峰の賞、アカデミー賞が欲しいのではないでしょうか。

 

2.劇場用に作られた『ROMA ローマ』の魅力が配信では最大限に伝わらなかった

『ROMA ローマ』は映画館で大画面、充実の音響環境での鑑賞が最適だったのも大きかったかもしれません。

アルフォンソ・キュアロンも劇場公開を念頭に入れながら映画を作っていたのではないでしょうか。これは劇場でこの映画を観た人ならなんとなく感じていたと思います。

おそらくスマホやテレビでの環境では『ROMA ローマ』の全ての魅力を感じることが難しかったのかもしれません。

 

3.受賞決定の特殊な投票方法・選出方法によるもの

アカデミー賞の作品賞は他のカテゴリーにない特殊な選出方法を用いています。

詳しいことは説明が難しいので省きますが、気になった方は調べてみてください。(機会があれば記事にします!)

簡単に結論をいうと、この方法では賛否両論が分かれすぎているものは選ばれにくいのです

ラ・ラ・ランド』vs.『ムーンライト』や『ソーシャル・ネットワーク』vs.『英国王のスピーチ』もその例だと思います。

『ROMA ローマ』は非常に高い評価を得た一方、「配信映画にオスカーを与えるか!」という会員は下位の方に投票したと思うのです。

それにより、評価はまずまずだったものの、皆の心を暖かく満たした『グリーンブック』が受賞したと思うのです。(一位ではなくとも、二−四位くらいに入れた人は多そう。)

 

 

それでもNetflixなどの勢いが止まらないのは、どうしてもチャレンジのしやすい環境だからではないでしょうか。

そもそも劇場で興行にかけるものと、配信スタイルとではビジネスモデルが大きく異なります。

興行にかけずにお金を回収できる配信スタイルでは、普段ならGOサインの出しづらい映画も、より作りやすくなるのだと思います。

 

だからこそ、マーティン・スコセッシスパイク・リーアルフォンソ・キュアロン、デヴィット・フィンチャーなどの名監督がNetflixと手を組み映画を作っていると言えるのでしょう。

作品賞ノミネート作品を一挙紹介

Black Pantherブラックパンサー』 

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監督:ライアン・クーグラー

  • アメコミ映画史上初、作品賞に候補入り!
  • 監督は『フルートベール駅で』『クリード  チャンプを継ぐ男』で話題沸騰のライアン・クーグラー監督。
  • 単なる娯楽映画の枠にとらわれない、今だからこその充実なストーリー。
■一言感想

アメコミ映画の中で一番とまでは言わないまでも、想像以上に味わい深いストーリーに驚き!

 

BlacKkKlansman『ブラック・クランズマン』

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監督:スパイク・リー

■一言感想

ハラハラする演出に見事に魅せられ、最後には衝撃を食らう考えさせる作品!

 

Bohemian Rhapsodyボヘミアン・ラプソディ

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監督:ブライアン・シンガー(途中で降板。デクスター・フェレッチャーが代行)

■一言感想

 個人的には普通だったものの、ラストのライブには一気に心を持って行かれた...。

 

The Favourite『女王陛下のお気に入り

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監督:ヨルゴス・ランティモス

■一言感想
最高に狂ってて、完璧に近い演技が観れた作品。この年の候補作で一番!!!

 

Green Book『グリーンブック』 

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監督:ピーター・ファレリー

■一言感想

賛成派・否定派の意見はどっちも理解できるけど、特に今観る価値の高い作品。

 

Roma『ROMA ローマ』

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監督:アルフォンソ・キュアロン

■一言感想

映画館でも観て大正解の傑作で、スローペースながら全感覚を刺激されるような作品。

 

A Star is Born『アリー スター誕生』

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監督:ブラッドリー・クーパー

■一言感想

4つの同名映画の中で一番好きかも。演技も演出も曲も想像以上に最高だった〜。

 

Vice『バイス』 

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監督:アダム・マッケイ

■一言感想

期待以上に面白く、勉強になった。最後に語りかけてくるシーンは心に大きく響いた...。

  

監督賞

 

こちらは作品賞と違い、受賞発表前からアルフォンソ・キュアロンがとるとの見方が強かったです。

 

ノミネーションの段階では、

  • 『アリー スター誕生』のブラッドリー・クーパーの落選。
  • 『COLD WAR あの歌、2つの心』のパヴェウ・パヴリコフスキの逆転候補入り。

というサプライズがありました。

前者は『アルゴ』のベン・アフレックを連想させるサプライズ、後者はオスカーが外国語映画に寛容になっていることの証とも言えるでしょう。

ちなみパヴェウ・パヴリコフスキ監督は、『イーダ』などの監督です。

 

主演男優賞

 

クリスチャン・ベール vs. ラミ・マレック

という状態だったと記憶しています。

重要三賞も仲良く分け合っていました。

最終的には、『ボヘミアン・ラプソディ』の勢いに乗り、ラミ・マレックが見事受賞。

 

ヴィゴ・モーテンセンもそろそろとっても良い頃だと思うのだけど...

 

主演女優賞

 

演技賞最大のサプライズ!!!

というのも下馬評ではグレン・クローズが最有力だったからです。

何と言ってもグレン・クローズ7度目のノミネートという名優でありながら、なんと受賞はなし。今回こそという状況だったのに...

ただ、オリヴィア・コールマンの演技も最高だったので、これはもう運とタイミングなのかな...。

 

個人的には大好きなレディー・ガガにとって欲しかった笑

おそらく歌曲賞に票が流れたのでしょう。

 

ちなみにヤリーツァ・アパリシオは今回が初映画という方で、即ノミネートだなんて夢があるなぁ。

 

助演男優賞

 

こちらも結構予想通りの結果に。

マハーシャラ・アリかなり短いスパンで2度目のオスカー

それくらい会員に信頼される実力の持ち主ってことですね!

 

ノミネート段階では、

でしょうか。

特に、『ビューティフル・ボーイ』のティモシー・シャラメの候補漏れはびっくり。

映画自体は重かったけど、演技は最高だったのになぁ...。

 

助演女優賞

 

こちらもほぼ予想通り。(実はレジーナ・キングは最も重要な全米俳優組合賞でノミネートすらされていないのだけど、それ以外はほぼ彼女が受賞していたので。)

 

ここにも無冠の女王、エイミー・アダムス6度目のノミネート受賞はなし

一番好きな女優さんなので、オスカーとる日を楽しみに待ちます。

 

あとマリナ・デ・タヴィラは特大サプライズ

ファースト・マン』のクレア・フォイらを抑えての候補入りは大いに讃えられるべきだと思います。

 

長編アニメーション賞

 

こちらもほぼ確実に『スパイダーマン:スパイダーバース』という予想でした

アニメーションでしかできないことをしっかりやっていて、大興奮の大傑作でしたものね!

ディズニーファンとしてはPixarかディズニーアニメーションにもとって欲しかったですけど、この回ばかりは仕方ないでしょう。

 

日本からは『未来のミライ』が『グリンチ』等を抑えてノミネート。

個人的に、細田守監督の作品の中ではあまり好みの方ではなかったけど、日本人としては嬉しいですね!

 

国際長編映画

 

こちらは第92回の『パラサイト 半地下の家族』並にガチガチに決まってました。

 

日本からは是枝監督の『万引き家族』が候補入り。

 

また、撮影賞にはこのうち『COLD WAR あの歌、2つの心』『Never Look Away』『ROMA ローマ』がノミネートされるなど、かなり外国語映画が強い年だったと言えるでしょう。

『バーニング 劇場版』が候補漏れするくらいですからね。

 

長編ドキュメンタリー賞

  • フリーソロ
  • Hale County This Morning, This Evening
  • 行き止まりの世界に生まれて
  • 父から息子へ 〜戦火の国より〜
  • RBG 最強の85才

 

『フリーソロ』、めちゃくちゃ面白かった。おすすめです。

 

本命の呼び声の高かった『Won't You Be My Neighbor?』 が、候補すら入れなかったのは衝撃的でした。

アカデミー賞予想の手引き

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はじめに

アカデミー賞に輝いた作品がその年で最も優れた作品とは限らない」

この事実は少しでもアカデミー賞について詳しければ、知っているかもしれません。

アカデミー賞において、投票するのはアカデミー会員(後述)。つまり人間。

100%客観的に映画の完成度をみるのは非常に難しいのです。

だからアカデミー作品賞とった作品が最も優れた作品というわけではないし、もっと言えばノミネートされなかったからといって駄作というわけでは全くないのです。

 

ではなぜアカデミー賞を追うのか。

それは、ハリウッドが、そして世界が今何を感じているのか、大きく反映している賞だからです。

そして、なんだかんだ腐っても世界最高峰の映画の賞だから。その価値のある長い歴史を持っているわけです。

 

そんな時代とともに刻まれてきたオスカーは、どのように予想するのでしょうか。

今日は私なりの方法をお伝えしようと思います。

前提

アカデミー会員とは

アカデミー会員は、ハリウッドに貢献する俳優、監督、プロデューサー、撮影監督...などなどからなります。

つまり、アカデミー賞映画を作るプロ達が同業者を選ぶという身内の賞です。

 

つい数年前に「白すぎるオスカー」が問題となり、アカデミー会員の構成を大きく変える改革が行われました。

具体的には、ほとんどが白人男性だったメンバーを見直し、有色人種や女性、若い人たちを次々と入れています。

今、オスカーが変わろうとしている理由とも言えるかもしれません。

エントリー条件

主要部門にエントリーするための条件としては(長編)、

「前年の1月〜12月にロサンゼルス地区で、1週間以上一般有料公開された40分以上の長編作品」

という条件があります。(その他細かい規定あり)

 

※ただし第93回アカデミー賞に関しては、コロナウイルスの影響を受け、配信等の劇場公開を諦めた作品も対象になるようです。

予想に重要な要素

前哨戦

アカデミー賞を予想する上で必要なものは、前哨戦結果です。

10,11月ごろから様々な映画賞が開催され、アカデミー賞が行われるまで様々な賞レースが展開されます。

今回は賞をいくつかに分類して紹介します。

映画祭

アカデミー賞と大きく性質が異なるものが各映画祭です。

条件を満たす映画全てを対象としているアカデミー賞とは異なり、映画祭は出品された映画の中から審査が行われます。

 

しかしながら与える影響は0ではなく、ここで注目された作品が賞レースに絡むことも多々あります。

有名どころの映画祭について説明していきます。

 

サンダンス映画祭・・・毎年1月ごろに行われる映画祭です。開催時期が年の初めということでやや不利ですが、ここで話題を呼んだ作品がうまくその熱を一般公開までキープできた場合、ノミネートされる可能性は大いにあります。リトル・ミス・サンシャイン』『プレシャス』『6才のボクが、大人になるまで。』『セッション』などがその例です。

 

ベルリン国際映画祭・・・毎年2月ごろに行われる映画祭です。基本はアカデミー賞との関連性は薄いとみて良いでしょう。(もちろんたまに絡むことはありますが)

 

カンヌ国際映画祭・・・毎年5月ごろに行われる映画祭です。長年、アカデミー賞とカンヌは大きく異なる部分が多かったのですが、どうやら両者の壁はなくなってきているように思います。というのも近年、パルム・ドールやグランプリの作品が次々とアカデミー賞に絡んでいるからです。万引き家族』『サウルの息子などの外国語映画賞をはじめとして『パラサイト 半地下の家族』『ブラック・クランズマン』『愛、アムール』『ツリー・オブ・ライフなど主要部門にも参戦する作品も多くなってきました。

 

ヴェネツィア国際映画祭・・・毎年8、9月ごろに行われる映画祭です。こちらもアカデミー賞にとって重要度を増しているような気がします。最高賞「金獅子賞」に選ばれた、シェイプ・オブ・ウォーター』『ROMA ローマ』『ジョーカー』などがその例です。

 

トロント国際映画祭・・・毎年9月ごろに行われる映画祭です。アカデミー賞を目指す多くの映画がこの映画祭に出品されるため、賞レース前の流れをみるのには最適の映画祭です。ノン・コンペティションの映画祭であるので、観客賞というのが代わりに設けられています。この観客賞とその次点(2作品)の計3作品が発表され、これらを中心に賞レースの流れを占うことができます。

批評家協会賞

賞レースの先陣を切って次々と発表される賞は、批評家協会による賞です。

その名の通り、批評家、つまり映画を観るプロ達による賞です。

 

多くの地域の批評家協会賞が存在し、ニューヨーク映画批評家協会賞、シカゴ映画批評家協会賞などが存在します。

 

その中でも最大の賞が、予想する上で重要な重要三賞の一つ、放送映画批評家協会(Critics' Choice Awards)です。

ゴールデン・グローブ賞

ハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)による賞です。

つまり、外国人記者による賞なので、映画の観るプロでも作るプロでもない方々による賞です。

特徴としては、どちらかというと大衆よりで、スターを好む傾向にあります。また、外国人記者達なので、外国人にもある程度寛容な印象です。

 

アカデミー賞とは選ぶ人の性質が違い、また先述の通り良くも悪くも大衆よりなので、あまりアカデミー賞とは合致度は高くありません。

しかしながら大きな賞であることは間違いなく、アカデミー会員らの気持ちを揺さぶるには十分な間接的影響力を持つ賞と言えます。

そのため、予想屋としては重要三賞の一つとして認識されることが多いです。

(※「大衆受け」「批評家受け」っていう言葉、人それぞれ価値観が違う中では適切なのかと思う節もあるけれど、大きな視点から見るとやっぱり批評家に受ける作風とかっていうのはあるので、予想の際にはよく使う言葉です。)

組合賞

実際に映画を作るプロ達による賞(俳優、プロデューサー、監督...)です。

例えば、俳優が俳優を選ぶSAGや監督が監督を選ぶDGAなどが存在します。

つまり、アカデミー会員と被っている割合が高く、最も直接的影響力を持つ賞としてアカデミー賞予想屋からは最も注目されています。

 

具体的には、

全米製作者組合賞(PGA)(作品賞の参考になる賞)

全米俳優組合賞(SAG)

全米監督組合賞(DGA)

全米脚本家組合賞(WGA)

全米撮影監督組合賞(ASC)...などなど

が開催されています。

 

それぞれの部門の予想に最も参考になる賞です。

英国アカデミー賞

イギリスのアカデミー賞です。

基本的にイギリス映画や、イギリス人俳優らが強い傾向にあります。

 

影響力はそんなに大きくはない印象ですが、「オスカーでサプライズ候補」や「まさかの候補もれ」が起こるときは、英国アカデミー賞でその前兆が見られることも多々あります。

 

■まとめ■
<重要三賞>(作品賞の場合)
放送映画批評家協会賞・・・映画を観るプロによる賞
ゴールデン・グローブ賞・・・間接的影響あり
全米製作者組合賞・・・映画を作るプロによる賞、直接的影響力が大きい

オスカーの傾向

アカデミー賞には傾向というものがあり、受賞しやすいもの、そうでないものなどが存在します。

この傾向は年々変わっていくものなので(というかその時代その時代が影響してくるのはこの部分)、あくまでも参考程度にしながら予想を立てていきます。

有利な映画

完成度の高い作品が並ぶ中で、そこで受賞する作品の特徴とは?

 

これは一言では表現しづらいけれど、その年のテーマに沿った映画は評価されやすいです。

例えば、白すぎるオスカーが問題となった後は人種を取り扱った作品が評価されたり、女性がテーマの年には女性が主人公の映画が多く受賞したり...

とは言っても、そのテーマ扱えばノミネートされるなんて甘いものではないのですが笑

 

あとは、公開時期でしょうか。

先述の通り、1−12月の作品を対象としていますが、やっぱり年の初めや夏の映画より、10-12月あたりの年末に公開された作品の方がアカデミー賞にも近く、印象にも残っていますよね。

そういうこともあって、アカデミー賞狙いの作品は年末公開のものが多いのです。

もちろん例外もありますが...

不利な映画
  • 公開時期が早すぎるもの。(年始や夏公開映画)
  • 有色人種・女性を主人公としたもの。(最近は変わりつつありものの、ハリウッドはまだまだ白人男性社会)
  • 娯楽性が高いもの。ホラーやコメディー、アメコミやアクション映画など。
  • 小品すぎるもの。
  • 若い子が主人公の映画。(老会員は若い人をすぐには認めない傾向あり?)
  • アニメーションやドキュメンタリー(アニメーションで作品賞に候補入りしたのは、『美女と野獣』『カールじいさんの空飛ぶ家』『トイ・ストーリー3』のみ) 
  • 配信映画(今後変わる可能性は大いにあり)...etc.

例えば、ジム・キャリーアダム・サンドラーはどんなに良い演技しても冷遇され気味。(スティーヴ・カレルエディ・マーフィメリッサ・マッカーシーなどの例外あり)

若い俳優はノミネートされても即受賞することはあまりない。(子役がパッととることはたまにある。)

アニメーションなども、実写に比べるとやっぱり不利な要素が非常に強い。(長編アニメーション賞ができてから、よりそちらに票が流れてしまっている可能性)

などなど...

 

ただ、ブラックパンサーが『ダークナイト』や『LOGAN ローガン』、『ワンダーウーマン』でも成し遂げられなかった作品賞にノミネートされたり、有色人種の割合が増えてきたり、『パラサイト 半地下の家族』が外国語映画初の作品賞に輝いたりと、アカデミー賞は常に変わっています。

それもアカデミー賞の醍醐味なのかもしれません。

ノミネートしておきたい3部門

ノミネート発表後、作品賞受賞の予想に関しては以下の3つの賞にノミネートされているかにも注目します。

監督賞

作品は監督のものと言っても過言ではないほど監督というのは映画にとって大事。

それは当たり前のこととして、データとしても監督賞と作品賞が一致することが多いのも事実です。(今までで約70%の合致率)

ただし、ここ最近『グリーンブック』『ムーンライト』『スポットライト 世紀のスクープ』 などが監督賞を受賞せずに作品賞を受賞していて、一概には言えなくなってきました。

 

とは言え、作品賞受賞のためには監督賞に少なくともノミネートされることが必要だと考えられます。

今までの長い歴史で、監督賞のノミネートなしに作品賞を受賞した作品は、
『つばさ』(第一回)、『グランド・ホテル』(第5回)、『ドライビング Miss デイジー』(第62回)、『アルゴ』(第85回)、『グリーンブック』(第91回)

の5作品のみです。

脚本賞・脚色賞

作品のストーリー、つまり脚本の出来も作品賞を与えるのにおいて重要です。 

 

ちなみに、

脚本賞・・・オリジナル作品

脚色賞・・・原作などが存在するもの

です。

しかしこの分類は結構曖昧で、「えっ、なんで?」というのもたまに見かけます笑

編集賞

これはあまり知られていないことですが、編集賞へノミネートされることは作品賞受賞に関しては非常に重要なことです。

編集の仕方によって映画の与える印象がガラッと変わるのはもちろん、データから見ても編集賞にノミネートされずに作品賞をとることは非常に稀です。(必ずしも編集賞を受賞することは重要ではない。)

 

2000年代での例外はバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のみです。

 

本命だった『ROMA ローマ』や『1917 命をかけた伝令』は編集賞候補から漏れ、最終的に作品賞を受賞することはできませんでした。

 

■まとめ■
作品賞のためにここだけは押さえておきたい!!!
監督賞脚本賞・脚色賞編集賞

最後に 

アカデミー賞は全てではない。

でも、しっかりその時代にアメリカ、世界が感じていることと照らし合わせていけば、オスカーが単なる賞ではないことはわかると思います。(そして結局アカデミー作品賞は歴史に名を刻まれますし)

アカデミー賞は噛めば噛むほど味わい深いものだと私は思います。

 

私はアカデミー賞を追いかけてから、一段と映画に詳しくなりました。

知識量で映画の好き嫌いが決まるなんて全く思ってはないけど、随分映画の見方が変わって成長したなと感じるのは確かです。

 

これが私のアカデミー賞予想の仕方(の一部)です。

ぜひ参考になればと思います。それではまた次回☆

2020年1〜3月に観た旧作映画

1〜3月にみた旧作映画を勝手にランキング

今回は1〜3月に家で観た旧作を面白かった順に紹介します。

このご時世、外に出るのが難しいので家で旧作をいくつか鑑賞しました。その数は25本。就職活動やら何やらで忙しかったからなぁ...(言い訳)。

そのうち、再鑑賞したものを除いたもの、つまり(恥ずかしながら)初めてみた映画を勝手にランキング形式で紹介します。

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ランキング

1.A Serious Man『シリアスマン

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これ観てなかったの、アカデミー賞予想屋失格レベル笑
第82回アカデミー作品賞ノミネート作、コーエン兄弟の作品です。

正直、宗教がらみの内容でもあるので理解に及ばない部分も多々あるんですけど、さすがはコーエン兄弟。そこは演出力で魅せてしまうからすごすぎる。
マイケル・スタールバーグのあの感じがなんとも言えない。

2.Phoenix『あの日のように抱きしめて』

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面白かったです。

うーん、こんなにわからないもんなのか?とかなんとか、色々と思ってしまった節はあるものの、全体を通して飽きずに鑑賞できました。

それにしても悲しいなぁ...。すごくこう結末が心にずしんとくるというか、なんというか(お客様の中に、語彙力のお医者様はいますかぁ〜?)。

3.The Past『ある過去の行方』

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アスガル・ファルハーディー監督といえば、『別離』『セールスマン』でしょうか。『別離』は特に大好きな作品。だけどこの映画はちょっとはまらなかったです...。

もちろん演出は一流だし演技も良かったんだけど、何かこうベレニス・べジョの演じる役柄にたまにイラっとするというか。うまく入り込めなかったです。

とは言っても完成度はある意味高くて、感心しました。

4.Hide and Seek『ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ』

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ホラー苦手なんですけどね、今回せっかくなので観ました。ちょっと私にとっては微妙でした...

もちろん伏線全部回収しろとは言わないけど、無意味に匂わせた行為や演出が多い気がしました。僕がうまく拾えてないせい?

演技はもちろん充実だけど、ちょっとそれには見合わなかったかな...。

 

2020年1-3月の新作についてはこちら↓↓↓

aoimujintoblueisland.hatenablog.com

2020年1〜3月に観た新作映画 Top10

1〜3月の新作映画を勝手にランキング

1〜3月に観た新作映画の個人的Top10をご紹介します。

この時期はアカデミー賞関連の作品が多く、ランキングも超メジャーな感じっぽくなってますが、悪しからず。(ちなみに作品賞候補のうち、『アイリッシュマン』『ジョーカー』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は2019年に鑑賞しました。)

あと、感想はあくまで個人の意見ですし、結構時間経つとランキングが変動するたちの人間なので、さらっと流してください笑。(文章力が欲しい...)

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Top10

1.Parasite『パラサイト 半地下の家族』

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ポン・ジュノ監督作品の中では『母なる証明』一番好き...とか偉そうなことを言いながら、やっぱり『パラサイト 半地下の家族』も傑作でした。 

まずは、ポン・ジュノ監督らしく笑いとシリアスさ、怖さが見事に融合。とにかく編集と撮影が秀逸でテンポの良さが完璧でした。
特に前半のミッション・インポッシブルさながらのリズムの良さには、心が躍りましたねぇ...

あと特筆すべきなのが美術でしょうか。
寂しさの漂う主人公一家の住む家や町並みから、裕福層の町並みや家の美しさと言ったらもうそれはそれは芸の細かいこと。

俳優さんの演技もすごかった... 大胆なようで、心の機微の表現の繊細さは本当に素晴らしかったです。ソン・ガンホは相変わらずの素晴らしさ。

アカデミー作品賞受賞は本当に嬉しかったなぁ。

2.Jojo Rabbit『ジョジョ・ラビット』

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こんなに泣けるなんて...。正直予想外でした。この映画で僕が感心したポイントは2つ。

一つ目は、子供目線で描いたこと。
これはショーン・ベイカー監督の『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』でも感じたのですが、子供ってどんなシリアスなことでもわからないから遊びに変えてしまうんですよね。
だからそれを利用した思想のコントロールがより怖く見える。一方でお母さんは、決して子供に自分の考えを押し付けていなかった。そんな環境の中成長していくジョジョに涙腺を刺激されました。

二つ目は、ナチス側から描いたことでしょうか。
ほとんどのユダヤ系映画はユダヤ人目線などのものが多い中、あえてドイツの少年の目線で、しかもコメディで撮るというタイカ・ワイティティの挑戦だけでも拍手ものです。

いやぁ... 泣いた...。

心の3位(2019年配信開始の作品なので).Marriage Story『マリッジ・ストーリー』

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2019年内に観れなかったので、今年に入ってから鑑賞。『アイリッシュマン』と違って劇場で観れず、Netflixで観させていただきました。

それにしてもノア・バームバック監督は『イカとクジラ』以来のアカデミー賞ノミネート。お帰りなさい。

まず、脚本が賢いの一言。こんな私でもこの脚本が秀逸であることがわかる、素晴らしいストーリーテラーです、ノア・バームバックさんは。
離婚するってそんな単純なものじゃないんですね。だからこそ残酷。こんな単純そうで複雑なテーマをリアルに、そして繊細に魅せる脚本が素晴らしい。対立構造の描き方もそれを引き立たせます。

あと演技陣の素晴らしかったです。アダム・ドライヴァーはもちろん最高だったし、スカーレット・ヨハンソンが演技派として戻ってきてキャリアベストの賛辞を得たのは納得の最高の演技でした。
ローラ・ダーンアラン・アルダレイ・リオッタ、皆良い。 

心の4位(2019年配信開始の作品なので).Dolemite is My Name『ルディ・レイ・ムーア

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こちらも今年に入ってからNetflixで鑑賞。色々と明るい気分になるのでオススメです。

クレイグ・ブリュワーは『ハッスル&フロウ』の監督ということで信頼しているのだけど、今回もまた素晴らしい。
Dolemiteという作品を撮ったルディ・レイ・ムーアについてのお話なのだけど、思わず笑みが溢れてしまう映画。作品の緩急のつけ方もお見事。

ルディ・レイ・ムーアを演じたのは我らがエディ・マーフィ。体から溢れる活気が、どんな挫折や苦しみも決して暗くは映さないすごい(もちろんそんな彼も暗くなるときはあるのだけど)。
僕だけでしょうか...、この主人公を見ていると、なんでもできそうな勇気がふつふつと湧いてくるのは。

アカデミー賞で完全シャットアウト食らったのは本当に解せない...(アカデミー賞が全てではないけどもね。) 

3.Midsommar『ミッドサマー』 

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本当ね、嫌な気分になりましたよ...。

アリ・アスター監督といえば、『ヘレディタリー 継承』で強烈な長編映画デビューを果たしたけれども、最終的な結論としては『ミッドサマー』より『ヘレディタリー 継承』がやや好きだったかな?

とはいえ、この映画もこの3ヶ月に観た映画の中ではトップクラスに素晴らしかった。怖いというより気持ち悪くて不快、不安っていうのが正しいかも。まぁ超怖かったんですけどね。

何と言っても、主演のフローレンス・ピューがあり得ないほどよかったです。最近の注目すべき英国女優さんですけども、みる度に違った表情を見せる彼女に感服。

あとは撮影が美しかった。すごい綺麗な色使いが逆に不気味で、そこにポンっとグロい描写や恐ろしい描写が出てくるものだから、逆にその怖さが際立つ映像美でした。

それにしても、この映画を観て爽快感を得る人もいるようで、ある意味それがこの映画の素晴らしさにもつながっているのかも。 

4.Richard Jewell『リチャード・ジュエル』

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クリント・イーストウッド様はもうすぐ90歳。それなのにこんな映画を撮ってしまうなんて...
もはや年齢なんて関係ないのかな。

爆発物を発見したリチャード・ジュエルさんは一回は英雄になるものの、そのあと容疑者として冤罪をかけられ...という話なのですが、まぁこれが実話というもんだから恐ろしいのです。

これを観てふと自分はテレビのニュースで色々な事件を観ながらどんなことを言っていただろう、と考えていました。
これはどこにでも起こりうる話だなっと(怖い)。

主役のポール・ウォルター・ハウザーや母親のキャシー・ベイツサム・ロックウェルオリヴィア・ワイルド、、、皆素晴らしかったです。
特にポール・ウォルター・ハウザーの正義感溢れる感じとかすごくよかったです。『アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル』『ブラック・クランズマン』とかはイライラさせられたからなぁ...笑

5.1917『1917 命をかけた伝令』

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サム・メンデス監督だからこそのワンカット風戦争映画。緊張感がすごかった...

もちろんこれはワンカットじゃなくても傑作だったのかもしれませんが、個人的にはワンカットがあってこその『1917』だったなと。

戦争映画をワンカット風に撮るという試みがすごいのだけど、それを見事に成し遂げることが本当にお見事。戦争映画とワンカットの親和性抜群。

主演のジョージ・マッケイも完全に監督の期待に応えていて、素晴らしかった(上から目線な言い方笑)。
『はじまりへの旅』も良かったので、今後にも期待です。

作品賞は『パラサイト』に敗れてしまったけど、映画の価値は揺るぎません。
ただ実は期待しすぎてしまって、クリティカルヒット!!!とまではいかなかったというのが正直なところ...という自分勝手な気持ちにはなりました。(とはいっても7位だけど)

6.Ford v Ferrari『フォードvsフェラーリ

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正直、カーレースには全く興味がない僕ですが、これは大興奮の一本。

まずレースシーンが素晴らしい。
最強の撮影と、素晴らしいサウンドで、すごい没入感。カーレースファンになりそう笑。

それに、なんというかここで描かれている理不尽さとかイライラとかって、かなり現実にも多いことだと思うんです。つまり、これは単純に暑苦しいだけの愛と友情の物語じゃなくて(そういう側面も強いけど)、もっと生々しく現実的だなと。まぁ実話なのだから当たり前なのかもしれませんが。
私はまだ学生ですが、もうすぐ社会人ということで、ちょっと社会に出るのが不安になりました笑

マット・デイモンクリスチャン・ベールの相性も抜群で、まっtく飽きることなく観ることができました。

いろんな意味でアメリカ的な映画でした。

7.Judy『ジュディ 虹の彼方に』

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この間のアカデミー賞で主演女優賞を受賞したレネー・ゼルウィガー 。なるほどこれはアカデミー賞好みの演技。

内容はもちろん皆さんご存知、ジュディ・ガーランド様について。
基本、晩年の彼女について描いています。

波乱万丈な人生で有名なジュディ・ガーランド。彼女の娘は「母はハリウッドが大嫌いだった」と発言しているほど。
いやぁ、きらびやかな部分しか私たちは普段みれないから、こう改めて見ると並大抵じゃないですな...。

LGBTコミュニティのレインボーの旗は"Over the Rainbow"から来ているように、彼女はLGBTのシンボルにもなっていますが、この映画はそれにも触れています。

基本的には他の伝記映画と変わらない演出だと思うのですが、レネー・ゼルウィガーの演技・パフォーマンスとジュディ・ガーランドの人生の親和性が非常に素晴らしく、心に残りました。

8.Long Shot『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』

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単純に観て「良かった〜」って思えた映画。

よくみるロマコメのプロットに、今の視点からスパイスが加えられていて素晴らしいかったです。
単なるコメディで終わらない、深い味わいのある作品。
時々あっと言わせる脚本にも拍手。

もちろん観ている間はそんなに深く考えず、楽しくロマコメを堪能。
シャーリズ・セロンセス・ローゲン。これだけでも最高。
特にシャーリズ・セロンが好きでした。『モンスター』以降変身演技が多かったけど、このセロンもやっぱり素晴らしい。こんなの全人類が惹かれるに決まってるじゃないですか。

こういう作品を年の始めの方に観れたのは非常に良かったです。
楽しかったー。

9.Les Misérables『レ・ミゼラブル

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10.Uncut Gems『アンカット・ダイヤモンド』

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その他印象に残った作品と、まとめ 

正直レ・ミゼラブルは8位くらいにしようと思ったんですが、今回は今後も愛して止まない映画になりそうなもの中心にピックアップ。まぁそれだけランキングは悩んだし、適当(?)です。申し訳ないです。

『マザーレス・ブルックリン』も好き。なんか謎に懐かしい雰囲気。やや長かった印象でしたが、もっとエドワード・ノートンが監督した作品みてみたいと思えました。

『スキャンダル』は特に今の時代にすごく重要な一本。ちょっとムカムカしちゃったけど笑。メイクアップがすごすぎる。

『アンカット・ダイヤモンド』は主人公がクズすぎて、最初は嫌いなタイプの映画かと思ったけど、面白かったです。自業自得って言葉が頭から離れなかったんですけどね。

他にも『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』は会話のテンポが素晴らしくよく練られている演出の連続だったし、ハスラーズ』のダイナミックさも最高。
『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』は映像が綺麗すぎて腰が抜けたし、ザ・ピーナッツバター・ファルコン』『ミス・アメリカーナ』『黒い司法 0%からの奇跡』『グッドライアー 偽りのゲーム』『エクストリーム・ジョブ』『ペット・セメタリー』『野性の呼び声』ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』あたりも色々と思うところはあったけど、印象深くて面白かったです。

邦画は全く詳しくないけど『37セカンズ』も良かったです。周りがやや一面的な部分があったかなとは思いましたが。
ティーンスピリット』はあまり乗れなかった方です。

『キャッツ』は...
視覚効果は良いとして、このストーリーは映画には向いていないなとは思いました。テイラー・スウィフトを観に行ったようなものですが。

その他も色々な作品で様々な思いをさせていただきました(?)。
映画よ、ありがとう。これからもよろしくお願いします。

 

この通り、私は文章力がないので楽しむ程度で今後も読んでいただけたらと思います。こんな自己満足なブログをいつも読んでいただきありがとうございます。

それでは、また次回!

第93回アカデミー賞 ノミネート予想第三弾(5/2)

第93回アカデミー賞ノミネート予想

アカデミー賞ノミネート予想第三弾です。

今回は主演男優賞、主演女優賞を予想します。それぞれ有力候補を10人づつ列挙する形式です。主演と助演は入れ替わる可能性が大いにあるので、その辺はご了承ください。

後半には今年のアカデミー賞でのルール変更について触れていきたいと思います。

主演男優賞ノミネート予想

主演男優賞ノミネートランキング

1.Michael Fassbender マイケル・ファスベンダー

作品:Next Goal Wins

マイケル・ファスベンダーは『スティーブ・ジョブズ』で主演、『それでも夜は明ける』で助演の2回ノミネート。受賞はなし。

今回はタイカ・ワイティティ監督の最新作で参戦。おそらくただのコメディに終わらないはずで、見せ場も多そう。ノミネート経験もあるのでそろそろ?

2.Gary Oldman ゲイリー・オールドマン

作品:Mank

ゲイリー・オールドマンは『裏切りのサーカス』『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』で主演の2回ノミネート。うち、『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』で1回受賞

長くオスカーと縁のなかった名優も今やオスカー俳優。今年の目玉の一本である"Mank"で賞レース参戦なるか。 

3.Anthony Hopkins アンソニー・ホプキンス

作品:The Father

アンソニー・ホプキンスは『羊たちの沈黙』『日の名残り』『ニクソン』で主演、『アミスタッド』『2人のローマ教皇』で助演の5回ノミネート。うち、『羊たちの沈黙』で1回受賞

前回久々のノミネートを獲得した名優。今回の対象作は、サンダンス映画祭で良い評価を得た注目作。

4.Tom Hanks トム・ハンクス

作品:News of the World

トム・ハンクスは『ビッグ』『フィラデルフィア』『フォレスト・ガンプ 一期一会』『プライベート・ライアン』『キャスト・アウェイ』で主演、『A Beautiful Day in the Neighborhood』で助演の6回ノミネート。うち、『フィラデルフィア』『フォレスト・ガンプ 一期一会』で2回受賞

まだまだ良作に出続けている、素晴らしい俳優、その名もトム・ハンクス。前回久々にノミネートされたが、近年は演技上手いのが当たり前すぎてオスカーには無視され気味だった...。

 

5.Andrew Garfield アンドリュー・ガーフィールド

作品:The Eyes of Tammy Faye

アンドリュー・ガーフィールドは『ハクソー・リッジ』で主演の1回ノミネート。受賞はなし。

今回"The Eyes of Tammy Faye"では、ジェシカ・チャステインと共演。非常に面白みのある役柄になりそうな予感。

6.Ben Foster ベン・フォスター

作品:Harry Haft

ベン・フォスターはノミネート経験なし。

3時10分、決断のとき』『メッセンジャー』『最後の追跡』『足跡はかき消して』...。多くの良作に出ているベン・フォスターがついにオスカーでも認められる!?

7.Chadwick Boseman チャドウィック・ボーズマン

作品:Da 5 Bloods

チャドウィック・ボーズマンはノミネート経験なし。

ブラックパンサー』の大スターは、今回スパイク・リー監督の新作に登場。登場人物が多すぎて票割れ?主演一人なら大丈夫か。

8.Joaquin Phoenix ホアキン・フェニックス

作品:C'mon C'mon

ホアキン・フェニックスは『ウォーク・ザ・ライン 君につづく道』『ザ・マスター』『ジョーカー』で主演、『グラディエーター』で助演の4回ノミネート。うち、『ジョーカー』で1回受賞

ついにオスカー俳優となったホアキン・フェニックス。個性は独特だけど、確かな演技力に安心できる。今回はA24の作品に登場。

9.Daniel Kaluuya ダニエル・カルーヤ

作品:Jesus was My Homeboy

ダニエル・カルーヤは『ゲット・アウト』で主演の1回ノミネート。受賞はなし。

最近大活躍のダニエル・カルーヤ。フレッド・ハンプトンについて描いた作品で再びオスカーを狙います。

10.Adam Driver アダム・ドライバー

作品:Annette

アダム・ドライバーは『マリッジ・ストーリー』で主演、『ブラック・クランズマン』で助演の2回ノミネート。受賞はなし。

ついにノミネートを手にしてからなんと二回連続でノミネート。もちろん実力は抜群。三回連続ノミネートなるか、注目。

主演女優賞ノミネート予想

主演女優賞ノミネートランキング

エイミー・アダムス(Hillibilly Elegy)は迷ったんですけど、助演に回る可能性があるのでしばらく様子見の予定です。

1.Frances McDormand フランシス・マクドーマンド

作品:Nomadland

フランシス・マクドーマンドは『ファーゴ』『スリー・ビルボード』で主演、『ミシシッピー・バーニング』『あの頃ペニー・レインと』『スタンドアップ』で助演の5回ノミネート。うち、『ファーゴ』『スリー・ビルボード』で2回受賞

アカデミー賞常連である名優は、今回前評判の高い"Nomadland"で参戦。すでに2回受賞しているが、3回目もあげちゃう!?

2.Michelle Pfeiffer ミシェル・ファイファー

作品:French Exit

ミシェル・ファイファーは『恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』『ラブ・フィールド』で主演、『危険な関係』で助演の3回ノミネート。受賞はなし。

「えっ、まだとってないの?」そう思っているファンは多いはず。絶好調のルーカス・ヘッジズと共演。

3.Ana de Armas アナ・デ・アルマス

作品:Blonde

アナ・デ・アルマスはノミネート経験なし。

『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』で絶賛された今注目の女優さんの一人。今回は、マリリン・モンローという美味しい役。

4.Viola Davis ヴィオラ・デイヴィス

作品:Ma Rainey's Black Bottom

ヴィオラ・デイヴィスは『ヘルプ 心がつなぐストーリー』で主演、『ダウト あるカトリック学校で』『フェンス』で助演の3回ノミネート。うち、『フェンス』で1回受賞

ヴィオラ・デイヴィスは今回、劇の映画化作品で主演を務めるそう。受賞して以来の賞レース復帰に期待がかかります。

5.Jennifer Hudson ジェニファー・ハドソン

作品:Respect

ジェニファー・ハドソンは『ドリームガールズ』で助演の1回ノミネート。うち、『ドリームガールズ』で1回受賞

実在の歌手、アレサ・フランクリンを得意な歌を交えて演じるそう。今度は主演を狙う!『キャッツ』は映画としてはあれかもだけど、歌は良かったです。

6.Kate Winslet ケイト・ウィンスレット

作品:Ammonite

ケイト・ウィンスレットは『タイタニック』『エターナル・サンシャイン』『リトル・チルドレン』『愛を読むひと』で主演、『いつか晴れた日に』『アイリス』『スティーブ・ジョブズ』で助演の7回ノミネート。うち、『愛を読むひと』で1回受賞

アカデミー会員のお気に入り、ケイト・ウィンスレット。もちろん実力も確か。今回はシアーシャ・ローナンと共演。

7.Jennifer Lawrence ジェニファー・ローレンス

作品:Red, White, and Water

ジェニファー・ローレンスは『ウィンターズ・ボーン』『世界にひとつのプレイブック』『ジョイ』で主演、『アメリカン・ハッスル』で助演の4回ノミネート。うち、『世界にひとつのプレイブック』で1回受賞

彼女もまた、アカデミー賞の常連。なんだけども、『ジョイ』以来賞レースでは静か。今回は、PTSD関連の映画で賞レース参戦に向けてGO!

8.Jessica Chastain ジェシカ・チャステイン

作品:The Eyes of Tammy Faye

ジェシカ・チャステインは『ゼロ・ダーク・サーティ』で主演、『ヘルプ 心がつなぐストーリー』で助演の2回ノミネート。受賞はなし。

今回は、アンドリュー・ガーフィールドと共演しオスカーを狙う。そろそろとっても良い頃では??

9.Rashida Jones ラシダ・ジョーンズ

作品:On the Rocks

ラシダ・ジョーンズはノミネート経験なし。

ソフィア・コッポラ監督の"On the Rocks"に登場。ビル・マーレイと共演するこの作品で初ノミネートを狙う。

10.Marion Cotillard マリオン・コティヤール

作品:Annette

マリオン・コティヤールは『エディット・ピアフ 愛の讃歌』『サンドラの週末』で主演の2回ノミネート。うち、『エディット・ピアフ 愛の讃歌』で1回受賞

フランスを代表する女優さん。今回はアダム・ドライバーと組んでミュージカル作品に登場。賞レース参戦なるか。

第93回アカデミー賞のルール変更について

今回、いくつかのルール変更が行われるようです。

  • 録音賞、音響編集賞は統合され、"Best Achievement in Sound"に変更。
  • 作曲賞は、使用される音楽の内の6割以上がオリジナ作品である必要がある。また続編は、8割以上が新曲である必要がある。

他に、感染拡大を受けて今回のみに適用されるルールとして、

  • 劇場公開があったが仕方なく配信公開に切り替えられた作品は、作品賞へのエントリーが条件付きで認められる。

が加わるそうです。

まとめ

一体第93回のオスカーはどうなってしまうのでしょうか...。

映画業界の動向も含め、目が離せません。僕らも全力で支援しましょう!!!(いまはお家で映画を楽しみましょう。)

第93回アカデミー賞 ノミネート予想第二弾(4/21)

第93回アカデミー賞ノミネート予想

アカデミー賞ノミネート予想第二弾です。

正直、"Nightmare Alley"や"The Last Duel"など制作中断になっている作品が今年公開されるかは怪しいです。"Dune"などの大作もどうなるかわからない状況です。

(なんて思っていたらどうやらDuneとThe Last Duelは今年公開予定でいく予定だそうです。)

 

とりあえず今回は"Nightmare Alley"を予想から除外します

作品賞ノミネート予想

作品賞ノミネート予想ランキング

※この記事を書いた後、"In the Heights"が来年に公開延期になったことに気づきました...
次回から修正する予定です。

  1. Mank -
  2. West Side Story 
  3. Hillbilly Elegy 
  4. Dune 
  5. The Trial of the Chicago 7 
  6. Da 5 Bloods 
  7. Minari 
  8. The French Dispatch 
  9. News of the World NEW
  10. Nomadland NEW
  11. Tenet 
  12. The Last Duel
  13. Next Goal Wins
  14. Ammonite
  15. Soul
  16. In the Heights
  17. Red, White, and Water
  18. On the Rocks
  19. Stillwater
  20. Blonde

? Nightmare Alley

いくつかの作品をPick up!

ここで触れていない作品は↓↓↓

aoimujintoblueisland.hatenablog.com

9.News of the World

名作小説「News of the World」の映画化作品です。

ポイント
  1. 監督がポール・グリーングラス
  2. ルーク・デイヴィーズか脚色を担当
  3. トム・ハンクスが主演

 

ポール・グリーングラス監督といえば、ユナイテッド93キャプテン・フィリップスが有名ですが、今回は「News of the World」の映画化を担当するようです。

 

脚本を書くのは『LION/ライオン 25年目のただいま』を担当したルーク・デイヴィーズです。

 

主演を務めるのは、前回19年ぶりのノミネートを獲得したトム・ハンクスです。

19年のブランクがあったとはいえ、その間も高評価作品に出演し続けていたトム・ハンクス

 

近年でもペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』『ブリッジ・オブ・スパイ』『ものすごくうるさくて、ありえないほど近いなどの作品賞がらみの作品にも出演していますし、ハドソン川の奇跡』『ウォルト・ディズニーの約束などにも出演し高評価を得ていました。

 

今回は作品賞にノミネートされた『キャプテン・フィリップス』でタッグを組んだポール・グリーングラスと再タッグ。期待がかかります。 

10.Nomadland

「Nomadland」という本をもとにした作品です。

ポイント
  1. クロエ・ジャオ監督の最新作
  2. 俳優陣も大充実
  3. "Nomadland"という小説の映画化

 

『ザ・ライダー』で一躍有名になったクロエ・ジャオ監督の新作です。

彼女はアメコミ映画"The Eternals"もひかえています。

 

俳優陣も豪華で、フランシス・マクドーマンドデヴィッド・ストラザーンが出演しています。

フランシス・マクドーマンドは5度アカデミー賞にノミネートされ、『ファーゴ』『スリー・ビルボードで2度アカデミー賞を受賞しました。

デヴィット・ストラザーンも『グッドナイト&グッドラック』アカデミー賞候補を経験済みです。

 

演技賞にも期待がかかりますね!

8.The French Dispatch

公開時期の早さが若干心配されていましたが、公開日に変更があったようです!

新しい公開日は10月16日です。これはぐっとアカデミー賞に近づいた気がしますね。

アカデミー賞ウェス・アンダーソンが好きそうですし。

11.Tenet

さて、ウイルスの影響が『TENET テネット』にもじわじわ迫っている気もしますが、一応今のところ公開日に変更はありません。

オスカー好みではなさそうな内容と、公開時期から順位を落としました。

 

技術賞はかなり期待できそうですが... 果たして...

まとめ

いかがでしょうか。

もちろんこの時期なので、的外れなことも多々あるかもですが、ワクワクしますね!

 

もの生活が再び訪れるまで、家にいることができる人は家で映画でも観て過ごしてはいかがですか?