青い無人島の映画館

アカデミー賞を中心に映画を語っています。映画に興味のある方、アカデミー賞に興味のある方、ぜひ足を運んで頂けると幸いです。

第95回アカデミー賞 期待作Part3!

早すぎる次のアカデミー賞での有力作品紹介 Part3

皆さんこんにちは!

今回も前回・前々回に続き、第95回アカデミー賞で活躍しそうな映画を紹介します。

カンヌ国際映画祭の結果も出ており、ますます次への賞レースへのエンジンがかかり始めていますね。

さて一体どんな作品がオスカー予想屋から注目されているのでしょうか。

Rustin

監督:ジョージ・C・ウルフ(代表作『マ・レイニーのブラックボトム』)

出演:コールマン・ドミンゴオードラ・マクドナルド、エイドリアン・ウォーレン、クリス・ロック

公民権活動家でワシントン大行進の主導者であるバイヤード・ラスティンについて描いた作品で、監督はジョージ・C・ウルフです。脚本は『ミルク』のダスティン・ランス・ブラック、製作はオバマ元大統領の製作会社ハイヤー・グラウンド・プロダクションズです。

コールマン・ドミンゴ主演であり主演男優賞最有力とも言われています。オードラ・マクドナルド、エイドリアン・ウォーレン、クリス・ロックも出演予定です。

Shazam! Fury of the Gods

監督:デヴィッド・F・サンドバーグ(代表作『シャザム!』『ライト/オフ』)

主演:ザッカリー・リーヴァイ

あのDCコミック原作で大ヒットした傑作『シャザム!』の続編となります。監督は前作に引き続きホラーが得意でもあるデヴィッド・F・サンドバーグです。

前作は弾けたコメディ映画である一方で、どこかホラーテイストもするとても面白い作風でしたが、今回もそうなるのでしょうか。一作目よりもよりスペクタクルになるとの噂もあり、非常に楽しみです。

She Said

監督:マリア・シュラーダー(代表作『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』)

出演:キャリー・マリガン、ゾーイ・カザン、パトリシア・クラークソン

この作品は、あの映画界、世界全体を震わせたハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ事件を元にしており、それを世に知らしめた二人のジャーナリストを描いた物語となっています。

2022年とても重要な作品になると思われますし、キャリー・マリガンやゾーイ・カザン、パトリシア・クラークソンなどの演技派の演技も非常に楽しみな一本です。

Shirley

監督:ジョン・リドリー

出演:レジーナ・キング

アフリカ系アメリカ人女性初の米連邦議会下院議員となったシャーリー・チザムについての作品だそうです。

監督はジョン・リドリーで、主演はオスカー女優のレジーナ・キングが務めます。まだ詳細もわかっていないようですが、大変楽しみな一本です。

Showing Up

監督:ケリー・ライカート(代表作『オールド・ジョイ』『ウェンディ&ルーシー』『ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択』『First Cow』)

出演:ミシェル・ウィリアムズ、ホン・チャウ

彫刻家の主人公が、作品を生み出すアーティストの自分と、私生活の自分とのバランス、そのバランスを考え始める...といった作品だそうです。

今注目されているケリー・ライカートの最新作で、『First Cow』の日本公開もまだかなまだかな...と待っています。『Showing Up』はミシェル・ウィリアムズ主演ということで、非常に楽しみです。

The Son

監督:フローリアン・ゼレール(代表作『ファーザー』)

出演:ヒュー・ジャックマンローラ・ダーン、ヴェネッサ・カービー、アンソニー・ホプキンス

主人公は現在新しい妻と生活中。そんな中、主人公の元奥さんと、息子がやってきて...という内容の一本で、『ファーザー』に続きフローリアン・ゼレール自身が作り上げた舞台が原作です(続編ではないです)。

主演はヒュー・ジャックマンで、彼の主演男優賞候補も期待されています。ローラ・ダーン、ヴェネッサ・カービーなど、新旧の名優が共演しています。

Stars at Noon

監督:クレール・ドゥニ(代表作『ハイ・ライフ』『35杯のラムショット』『美しき仕事』『パリ、18区、夜。』『ショコラ』)

出演:マーガレット・クアリー、ジョー・アルウィン

80年代のニカラグアを舞台に、あるイギリス人とアメリカ人の恋愛と国からの脱出を描いた作品になっているようで、カンヌでは次点のグランプリに輝きました。

監督はクレール・ドゥニ、出演はマーガレット・クアリー、ジョー・アルウィンで、注目の俳優さんが多数出演しています。

Strange World『ストレンジ・ワールド』

監督:ドン・ホール(代表作『ベイマックス』『ラーヤと龍の王国』)

声優:アラン・テュディック

ディズニー長編アニメーションの61作目の作品で、アクションアドベンジャー映画になるようです。

監督は『ベイマックス』などディズニーアニメーションで大活躍しているドン・ホール監督です。ディズニーファンとしてはマーカー引いてチェックしておきたい一本です。

Tár

監督:トッド・フィールド(代表作『イン・ザ・ベッドルーム』『リトル・チルドレン』)

出演:ケイト・ブランシェット

イン・ザ・ベッドルーム』『リトル・チルドレン』などで絶賛されたトッド・フィールド監督の最新作です。主演は言わずもがなの名優ケイト・ブランシェットです。

トッド・フィールドの前の作品はどちらも演技賞中心に賞レースでも大活躍。ケイト・ブランシェットの主演女優賞候補の可能性も密かに囁かれています。

Thirteen Lives

監督:ロン・ハワード(代表作『バックドラフト』『アポロ13』『ビューティフル・マインド』『シンデレラマン』『フロスト×ニクソン』『ラッシュ プライドと友情』)

出演:ヴィゴ・モーテンセンコリン・ファレルジョエル・エドガートン

『THE RESCUE 奇跡を起こした者たち』というドキュメンタリーでも描かれたタムルアン洞窟の遭難事故をもとにした映画です。

洞窟に閉じ込められたサッカーチームを助ける裏側には何があったのか、それをヴィゴ・モーテンセンら演技派によって紡いでいく作品になっています。公開が早いのが気になりますが、テスト試写ではかなり好評との噂も...。

Thor: Love and Thunder『ソー:ラブ&サンダー』

監督:タイカ・ワイティティ(代表作『ジョジョ・ラビット』『マイティ・ソー バトルロイヤル』)

出演:クリス・ヘムズワーステッサ・トンプソンナタリー・ポートマンクリスチャン・ベール

ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』に続くMCU映画の最新作です。サノスとの戦いの後のソーが描かれており、ゴア・ザ・ゴッド・ブッチャーとの戦いが繰り広げられるようです。

ソーはもちろんクリス・ヘムズワース、後継となるであろうジェーン・フォスターもナタリー・ポートマンが続投。悪役にクリスチャン・ベールが出演します。

Three Thousand Years of Longing

監督:ジョージ・ミラー(代表作『マッドマックス』シリーズ)

出演:ティルダ・スウィントンイドリス・エルバ

ある学者の前に姿を現した魔神。魔神は「3つの願いを叶えてやろう」と学者に伝えるものの、この学者は...といった一風変わった作品だそうです。

魔神役にはイドリス・エルバ、そしてティルダ・スウィントンも出演しています。監督は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』でオスカーを大いに盛り上げたジョージ・ミラーが担当します。

Till

監督:シノニエ・チュクウ(代表作『Clemency』)

出演:ダニエル・デッドワイラー、ウーピー・ゴールドバーグ

息子をころされたメイミー・ティルの長きに渡るたたかいを描いた作品です。監督は日本ではまだ未公開の『Clemency』のシノニエ・チュクウです。

主演には『ザ・ハーダー・ゼイ・フォール:報復の荒野』で注目を浴びたダニエル・デッドワイラー、またオスカー俳優のウーピー・ゴールドバーグも出演しているようです。

Top Gun: Maverickトップガン マーヴェリック』

監督:ジョセフ・コシンスキー(代表作『オブリビオン』『オンリー・ザ・ブレイブ』)

出演:トム・クルーズマイルズ・テラージェニファー・コネリー

あの『トップガン』が、トム・クルーズが、帰ってくる!!!今年一番の期待作にして大作。すでに批評家からも熱狂的に迎えられ、日本でも公開中です。

トム・クルーズはもちろんのこと、マイルズ・テラージェニファー・コネリーらスターが多数出演。実際に飛行機を飛ばしたアクションも大きな大きな見所です。

Tori and Lokita

監督:リュック・ダルデンヌ、ジャン=ピエール・ダルデンヌ(代表作『ロゼッタ』『ある子供』『ロルナの祈り』『少年と自転車』『サンドラの週末』)

出演:Pablo Schils、Mbundu Joely

巨匠ダルデンヌ兄弟の最新作です。舞台はベルギーで、アフリカ系移民の若者たちが数々の壁を乗り越えていこうとするという作品だそうです。

カンヌでは特別賞に選ばれた本作。ダルデンヌ兄弟の優れた演出と語りが大好きな人は、絶対目が離せない一作だと思います。

Triangle of Sadness

監督:リューベン・オストルンド(代表作『フレンチアルプスで起きたこと』『ザ・スクエア 思いやりの聖域』)

出演:チャールビ・ディーン・クリーク、ウディ・ハレルソン、ハリス・ディキンソン

クルージングに乗っているセレブたちと、そのお世話をする乗組員が、船の事故をきっかけにそのパワーバランスが逆転する...といったなんとも面白そうな題材。料理人がヒエラルキーのトップに君臨したり...みたいなことが起きるそうです。

『フレンチアルプスで起きたこと』『ザ・スクエア 思いやりの聖域』のリューベン・オストルンド監督がメガホンを取ります。パルム・ドールを受賞した本作ですが、一体どんな作品なのか、とても楽しみにしている作品です。

Turning Red『私ときどきレッサーパンダ

監督:ドミー・シー

声優:ロザリー・チアン、サンドラ・オー

レッサーパンダに変身してしまう少女の自分さがしストーリーで、傑作を生み出し続けるピクサーの最新作です。

監督は短編『Bao』を監督したドミー・シーです。非常に普遍的でありながら斬新な大傑作であり、未見の方はぜひ。長編アニメーション賞などで大活躍しそうです。

The Whale

監督:ダーレン・アロノフスキー(代表作『ブラック・スワン』『レスラー』『レクイエム・フォー・ドリーム』『π』)

出演:ブレンダン・フレイザー、ホン・チャウ、セイディー・シンク

この作品の原作は舞台で、ヘビーな男性が娘との関係を修復しようと奮闘する物語だそうで、監督は『ブラック・スワン』『レクイエム・フォー・ドリーム』で観客を震わせたダーレン・アロノフスキーです。

主演はブレンダン・フレイザー。一時期大スターとしてハリウッドで活躍した彼が、ついにハリウッドにカムバック。彼のキャリアとも重なる部分もあるのかもしれませんし、主演男優賞の最有力だとも言われています。

White Noise

監督:ノア・バームバック(代表作『マリッジ・ストーリー』『フランシス・ハ』『イカとクジラ』)

出演:アダム・ドライバーグレタ・ガーウィグ

アメリカの大学教授が、犯罪に手を染めていく...。同名の小説を元にしており、ノア・バームバックが映像化します。

アダム・ドライバーと再タッグだけではなく、監督のパートナーであり、『フランシス・ハ』の主演であり、『レディ・バード』などで監督としても圧倒的才能を証明したグレタ・ガーウィグも出演しています。

The Woman King

監督:ジーナ・プリンス=バイスウッド(代表作『オールド・ガード』『ワン・オン・ワン ファイナル・ゲーム』)

出演:ヴィオラ・デイヴィス

『オールド・ガード』のジーナ・プリンス=バイスウッドが監督を務める歴史映画で、ファーストルックからもその迫力が伝わる作品になりそうです。

主演はヴィオラ・デイヴィス。彼女の主演女優賞も可能性があると言われています。個人的にもどんな作品なのか想像がつかず、非常に楽しみな一本です。

Women Talking

監督:サラ・ポーリー(代表作『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』)

出演:ジェシー・バックリー、フランシス・マクドーマンドルーニー・マーラクレア・フォイベン・ウィショー

同名のベストセラーを原作としており、女性が町の男たちに暴行されてしまうという事件をきっかけに、女性たちが自らと家族を守るために立ち上がる、という物語だそうです。

監督は大傑作『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』の監督、サラ・ポーリー。出演陣も豪華で、今年を代表する重要な一本となりそうです。作曲家は『ジョーカー』でオスカーを受賞した、ヒドゥル・グドナドッティルが担当します。

The Wonder

監督:セバスティアン・レリオ・ワット(代表作『グロリアの青春』『ナチュラルウーマン』)

出演:フローレンス・ピュー、ニアフ・アルガー、キアラン・ハインズ

この作品は『ナチュラルウーマン』など、世界で活躍する監督、セバスティアン・レリオ・ワットの新作で、二人の主人公がお互いに人生をスイッチする...という作品だという噂です。

出演はフローレンス・ピュー、ニアフ・アルガー、キアラン・ハインズと非常に豪華です。まだ詳細が不明ですが、是非ともチェックしたい一本です。

X『X エックス』

監督:タイ・ウェスト

出演:ミア・ゴス、ジェナ・オルテガ、マーティン・ヘンダーソンブリタニー・スノウ

A24が送るホラー映画です。ポルノ映画の撮影に、農場へやってきた若い一行。ある夜、農場の主の老夫婦の狂気が顕れ始め...。

ミア・ゴス、ジェナ・オルテガという若い注目の俳優が多く出ているのが非常に注目です。批評からも温かく迎えられており、オスカーは難しいものの、今年を代表する一作にはなりそうです。

The Zone of Interest

監督:ジョナサン・グレイザー(代表作『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』)

出演:不明

『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』のジョナサン・グレイザーの最新作です。

出演者なども不明で未だ謎が多い作品ですので、今年公開かは怪しいところですが、注目したい一本です。

 

まとめ

第95回アカデミー賞、候補になるであろう作品も、そうでない作品も、2022年はいろんな映画にまた出会えそうです。

さてみなさんきになる映画はありましたか?

それではまた次回!