第93回アカデミー賞ノミネート予想
アカデミー賞ノミネート予想第六弾です。
感染拡大によりアメリカで以前のように劇場公開できない状況にあり、すでに多くの作品が無期限延期・来年公開を決定しています。
そんな中ですが、今回も作品賞予想をしていきます。
ちなみに『Respect』『Dune』が公開延期になったほか、『The French DIspatch』『Stillwater』『Red, White, and Water』等々も来年公開になると思われます。
作品賞ノミネート予想
作品賞ノミネートランキング
- The Trial of the Chicago 7『シカゴ7裁判』 ↑
- Mank『Mank マンク』 ↓
- Nomadland『ノマドランド』 -
- One Night in Miami... ↑
- Ma Rainey's Black Bottom『マ・レイニーのブラックボトム』 ↑
- News of the World ↓
- The Father ↑
- Minari ↑
- Soul『ソウルフル・ワールド』 ↑
- The United States vs. Billie Holiday ↑
- Judas and the Black Messiah -
- Da 5 Bloods『ザ・ファイブ・ブラッズ』 ↑
- Cherry NEW
- Nine Days NEW
- Ammonite ↓
- On the Rocks『オン・ザ・ロック』 ↑
- Tenet『TENET テネット』 ↓
- Pieces of a Woman『私というパズル』 -
- Sound of Metal NEW
- The Midnight Sky『ミッドナイト・スカイ』 NEW
その他:
Hillbilly Elegy『ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-』
The White Tiger『ザ・ホワイトタイガー』
Promising Young Woman
Malcolm & Marie
Supernova
The Prom『ザ・プロム』
The Life Ahead『これからの人生』
The Mauritanian
Next Goal Winsなどなど...
この状況の中で、Netflixをはじめとする配信映画が強い傾向になっていくと思います。
Netflixからは、『シカゴ7裁判』『Mank マンク』『マ・レイニーのブラックボトム』『ザ・ファイブ・ブラッズ』『私というパズル』『ミッドナイト・スカイ』などが候補入りを狙っています。
ここからは簡単にこの私の予想について説明していきます。
今回の作品賞予想の簡単な説明
まず、作品賞候補入りの可能性が高くなっている作品は『シカゴ7裁判』『Mank マンク』『ノマドランド』『One Nigth in Miami...』『マ・レイニーのブラックボトム』の5本です。
特にNetflixの『シカゴ7裁判』『Mank マンク』、サーチライト配給の『ノマドランド』は、受賞を争うとも予想されており、非常に強力です。
Netflixの『マ・レイニーのブラックボトム』に関してもすでに鑑賞した批評家から演技陣を中心に絶賛されており、候補入りも見えてきています。
『One Night in Miami...』はレジーナ・キングが監督を担当するという話題性だけでなく、各映画祭で絶賛されている一本。トロント国際映画祭では『ノマドランド』に続く形で、観客賞次点を獲得しました。
まだ評価が公表されていない作品としは、ポール・グリーングラス監督×トム・ハンクスの『News of the World』があります。予告のみしか公表されていないのでなんとも言えませんが、この二人のタッグは『キャプテン・フィリップス(2013)』と同じ。期待しないでという方が無理でしょう。大量ノミネートも期待されている一本です。
『One Night in Miami...』『マ・レイニーのブラックボトム』と同様、舞台・戯曲原作の有力作が『The Father』です。アンソニー・ホプキンスとオリヴィア・コールマンという2大オスカー俳優をむかえた作品で、演技賞を中心に検討が期待されています。今年のはじめのサンダンス映画祭をはじめ、各重要映画祭で絶賛されていました。
『The Father』とともにサンダンス映画祭を沸かせたのは、A24の新作『Minari』です。韓国系移民を描いた本作は、ドラマ『ウォーキング・デッド』のスティーヴン・ユァンが出演する作品で、サンダンス映画祭の最高賞を受賞しています。規模の小さめの作品というのが若干気になりますが、十分に注目されているため非常に有力でしょう。
今回アニメーションからも作品賞への候補が期待されており、それは『ソウルフル・ワールド』です。ピクサーの最新作で、すでに鑑賞した批評家からの評価も素晴らしいものになっています。とは言ってもアニメーションが作品賞に候補入りした例は『美女と野獣(1991)』『カールじいさんの空飛ぶ家(2009)』『トイ・ストーリー3(2010)』の3例のみ。さらにこの作品はDisney+の配信での公開が決定。これらのマイナス要素がやや心配です。しかしながら、久々のアニメーションからの作品賞候補になる可能性は大いにあるでしょう。
『The United States vs. Billie Holiday』もまだ評価は不明ですが、有力です。この作品はアンドラ・デイという歌手として有名な方の主演作品です。ここ最近は歌手活動を行なっている女優さんの候補例が多く、またこの作品の監督がリー・ダニエルズということで期待されています。
その他にもダニエル・カルーヤ出演『Judas and the Black Messiah』、スパイク・リー監督『ザ・ファイブ・ブラッズ』、トム・ホランド主演『Cherry』が有力です。
『Next Goal Wins』は今回の公開は間に合わないのでは......と思っていたのですが、もしかすると来年の2月までに公開を準備しているとの噂も...。そうすると非常に有力でしょう。
個人的に気になっているのはNetflixの『ザ・ホワイトタイガー』と『Malcolm & Marie』。今回は20位以下ですが、今後の展開では一気に上に行く可能性があるように感じます。特に後者はエミー賞を獲ったばかりのゼンデイヤ出演の作品。とても楽しみです。
最後に注目したいのは『The Mauritanian』です。つい先日、今回のエントリー期間に公開されるという情報が入った一本。ジョディ・フォスター、ベネディクト・カンバーバッチ出演の作品で、監督は『ラストキング・オブ・スコットランド(2006)』のケヴィン・マクドナルド。突然の浮上もあるかもしれません。